コラム・特集

1.6 IEにおける教育の機会

IEハンドブック
第1部インダストリアル・エンジニアリング機能
第1章インダストリアル・エンジニアリングの専門性

1.6 IEにおける教育の機会

IEこのハンドブックの概論を終わるにあたってより高度の学習に関心のある読者に,どのような教育の機会が利用できるかを示しておくのが適当であろう。学習を進めていくには何通りかの方法が可能であり,年齢,学歴,数学的能力の現在の水準,経験,現住所,その他の関連した個人の要因,といった要素によって,どんな人にもそれぞれ適した道がある。
最も完全な教育は,IEの学士の学位,または同じような学位にまで指導が受けられる4年制の工科系の大学の教育である。現在(ECPDの年報の第78巻のリストによれば)全部で78のIEまたはIEに関連した資格を認定された大学学部程度の教育課程がある。さらに,コンピュータやシステムエ学のように関連性が大きい他の教育課程がある。これは上の合計には入っていない。
これらの課程は,すべての人が容易に利用できるよう国の各所の学校に用意されている。国立と同様に私立にもある。

米国以外では,カナダでIEを教えている学校がいくつかあり,それはカナダ当局により,アメリカの工学の資格認定の過程と同等であると認められている。メキシコ,他のラテン・アメリカ諸国でも 同様である。イギリスにおいては非常に多くの同等な課程がある。より高度の教育のシステムや学位の与え方(すなわち,honors degrees, first degrees, second degrees, diplomas)は , 多少 ,アメリカのそれとは異なるが ,多種多様な教育の機会があって同様なすべての訓練の指導が行われており ,おおまかには同じ学校の分類に従っている。イギリスでの学習に関心がある人にとって最も良い情報源はThe Institution of Production Engineersであろう。

アメリカでは,二,三の他の関連名称のついたものと同じく,ABETから認められたIE技法の13のプログラムがある。これらのプログラムは一般的に4年間にわたり,工学というよりむしろ技法を指導するもので, 基礎科学についての深い知識は全く必要としない。テクニシャンや技術アシスタントの職業につきたい人にはその準備として非常に適した学習である。

4年制の,資格を認められた学士の学位まで指導する工科系の学校では,高度な訓練や工学博士またはPh.Dに至る高い学位を与えるようなものが多い。前者は実務家のための最も高度な学術的学位であるのに対し,後者は一般的には学問的職業に関心をもって研究に従事する人のための最も高度な学位である。どこかの大学学部,あるいはABETに問い合わせれば,教育の機会やさまざまな課程についてのさらに詳しい情報を得ることができるであろう。

このうちのいくつかの学校は高度な大学院向きの特別な課程がある。正式な学位への課程と本質的に異なる。一般的に「短期コース」とか「段階別教育プログラム」とか呼ばれるさまさまなグループや組織が主催しているものが数多くある。おそらくそのようなプログラムの最良の全体的な情報源は,章末の専門学会のリストであろう。専門学会の名簿はしばしばそのようなプログラムの広告の宛先に使われるので,学会ではどのようなプログラムが計画され ,どこで行われ ,どのような聴講者を対象にしているのかということがわかっている。

さらに専門学会自身がプログラムを主催し,特別なトピックスを扱った専門の論文を出版している。それゆえ,専門学会に積極的に参加し会員になることは, IEの分野で経歴を求め広げることに関心がある人には重要なステップである。

もう1つの短期コースのプログラムの情報源は私的なコンサルタント会社である。そのような会社では毎年郵送先名簿を作っていて,そのプログラムは専門学会と同様に大部分の大手の工業会社にもよく知られている。そのようなプログラムは,しばしば,十分に大きい工業人口をもつ大都市の都心部やその近くのホテルで実施される。これらの短期コースの中の課目の議論の内容,カバーする範囲,高低の水準は比較的種類が多い。それゆえに,そのようなプログラムに登録する前に注意しなければならない。

これらのプログラムの期間にもまた,かなり種類が多い。.多いのは1日で,時に2日にわたることもある。さらに長く1週間にまでわたることもあるより優れた知名度の高いいくつかのコースは4週間から6週間にわたり,集中して問題を深く掘り下げるものである。これらすべてのプログラムは,変化するニーズに適応じ専門領域に別の貢献をしている。そして技能を最高水準に保つために,その分野の最近の発展につていくのに関心がある実務家には,特に役立つのである。

もう1つの,最もささやかと言えなくもないが,その分野の教養を高める方法は,専門学会の年1回の(あるいはもっと頻繁に,多くは専門的な)学会に注意を払うことである。概して言えば,最近の応用や複雑な方法論のための装置,ユニークな解に重点を置く広い範囲の技術的議論が,毎年の学会で行われる.毎年の学会に加えて,むしろ広い範囲の話題を提供するのであるが, 2日から3日の専門的な会議もあり,そこでは1つか2つの関連した話題に注目されることが多い。これらの学会のプログラムは定期的に会員に知らされ,会員の料金は非会員の料金よりも安くなっている。IEの活動,またはIEはっきりしたいくつかの部門に限定した専門学会のアルファベット順のリストは,以下の通りである。

本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンド ブックの各章は、多 く の事例と理論を通し て生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしている IEの考え方 ・原則は、インダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

 

 

 

 

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