コラム・特集

5.4 生産性測定尺度開発のための情報源

IEハンドブック
第1部 インダストリアル・エンジニアリング機能
第5章 生産性の測定と改善

5.4 生産性測定尺度開発のための情報源

52節で述べた種々の生産性に関する評価,測定方法の検討結果,生産性指標を構成する主要情報源は次の3つといえる。

1.製品を規定する情報
2.経理上の情報
3 作業測定に関する情報

製品を規定する情報

製品で有形,かつ実在的価値のあるものは,製品のカタログや図面によって,種々の製品を識別する情報を得ることができ,混在する 種々の出力の重み付けができる。

適切な重み付けがなされた後,総出力を求めることができる 。しかしながら,サービス業務に関しては出力を識別できる情報はほとんどない。そのために第1ステップとして生産性指標を決めるために,かなりの分析をする必要がある。事実,米国のような先進国において雇用の80%あるいはそれ以上が,間接あるいはサービス業務であり,それらの分析を最も必要とする分析に適した技法は, 55節に述べられている。

経理上の情報

用いられている経理システムの構成具合によって,種々の出力の重み付けが,帳簿上のデータのみでできる場合もあればできない場合もある。もし,詳細な原価計算システムがあれば,すべての必要な情報は手に入るであろう(このハンドブック,第9部「エンジニアリング・エコノミー」を参照のこと )。

しかし ,もし詳細な原価計算データ,すなわち各製品に配分した,直接労務費や,原材料,部品費,あるいは間接費等がないならば,生産性指標を導くに必要なこれらの情報をまとめるのは大仕事となる。しかし,普通は 利益とか原価に関するプレッシャーのおかげで,価値のある実在製品に関しては,そのような情報は存在する。

サービス,あるいは間接業務の場合,つまり,出力を規定することが困難な業務の場合,非常に詳細に凝った原価計算システムでさえ,製品とは関係なく部門経費をまとめる,あるいは期間ごとの変化にまとめるという程度になってしまう。

しかるに,異なったサービスの出力 を規定する技法を用いた後に,ある種の作業測定が通常必要になる。そうすることによって,種々の費用を各製品に配布し,重み付けをすることができるようになる。

作業測定に関する情報

ここで用いられる作業測定は,いかなる技法であれ, 基準期間に各種出力を作る労務費を決めるものとする。この情報は5.2節に述べた原材料に関する生産性指標以外の,ほとんどすべての生産性を計算するのに必要なものである。

本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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