コラム・特集

3.8 まとめ

IEハンドブック
第1部 インダストリアル・エンジニアリング機能
第3章 インダストリアル・エンジニアリング業務の効率化

3.8 まとめ

IE実務を効率的にすすめるには,多数の手法・原則・モデルと極めて複雑な環境との間をつなぐ実務化への連結環が必要である。ト ータル・アプローチでは効率向上にもっとも決定的な条件―IEが目的達成を援助する現実世界の人々の側の認識―を取り上げるので, トータル・アプローチこそが決め手になるのである。 目的をもった活動分野のそれぞれに結びついたトータル・アプ ローチによって, IEは,今までのようにデータ収集とモデル化を前提としなくても,もっとも効率的なアプロー チを選択する機会が得られる。依頼される問題の大半は, 最初に作成されるニーズ明細書の内容の範囲内で解決できるはずである。つまり,マネジャーが実施上の問題であると言った場合には,実施・監督のアプローチをとればよいし,製造担当重役がレイアウトの設計が必要だと言えば,設計・計画のアプローチを用いればよい。

ただし,時系列的な考え方をとると,突破口のありかを前もって知る方法は無い。見方を変えることによって重大な成果をあげることが多いので, IEとしては,最初から問題の目的と価値とを再検討する必要がある。 それによって,正しい問題あるいは適切な活動分野を明らかにすることができる。

図表1.3.6は,IE実務の効率向上のために,どのよ うな専門的活動にもあてはめることのできるトータル・アプローチの概念と原則とをまとめたものである。IE実務の効率化の3つの考え方は次の通りである。
1.現実の組織に対 して提案する解決案あるいは対応 策の質を最大にする。
2.解決案を現実に実行する見込み,あ るいは,対応 策をマネジメントが受け入れる見込みを最大にする。
3.実際に使用するリソースの効率およびそのために 費やされる IE関係のリソースの効率を最大にする。

本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

関連記事一覧

2019ものづくり公開セミナーガイド

B2Bデジタルマーケティングセミナー

ものづくり人材育成ソリューション

マーケティング分野オンラインセミナー