コラム・特集

2.3 典型的な機能

IEハンドブック
第1部 インダストリアル・エンジニアリング機能
第2章 組織と管理

2.3 典型的な機能

  • 親会社の大きさや,その企業が初めに関連した業種に関連なく,米国や他の国々のインダストリアル・エンジニアリング・スタッフは,共通に数々の機能をもっている傾向がある。ほとんの製造部門は,スタッフ活動として作業測定,メソッド・エンジニアリングや設備計画といった機能をもっている。
    ・設備計画および設計
    ・方法研究
    ・ワークシステム設計
    ・生産技術
    ・経営情報管理システム・組織分析および設計
    ・経済分析
    ・オペレーションズ・リ サーチ
    ・作業測定
    ・賃金管理
    ・品質保証
  1. 2番目に数多く示されたものは,企業の目標や必要性を満足させるものとして,次のようなものがある。
    ・プロジェクト
    ・マネジメントとそのサポート
    ・コスト 管理,標準原価
    ・在庫管理
    ・エネルギー節約
    ・コンピュータ化工程管理
    ・製品包装,運搬,包装試験
    ・治工具選定
    ・生産推進
    ・製品改良研究
    ・予防保全計画

これらの活動のうちあるものは,従来からのインダストリアル・エンジニアリングの技術的範疇からはみ出してしまっている。このことは,確実に現代のインダストリアル・エンジニアリングの活動の実体を反映している。

  • 3番目にあげられるものは,経営のより幅広い必要性に対する将来のサポートとして,次のようなものがある 。
    ・利益計画
    ・投資計画,投資分析
    ・配給計画
    ・協力工場に対するコンサルタント
    ・サービス
    ・将来の協力工場に関する評価
    ・経営の監査と運営
    ・評価
    ・安全計画
    ・研修計画

この調査に参加した企業は数千人の従業員の企業から,産業界で最大の従業員数を擁する企業まで広がっている。ある企業は消費材の生産を行っており,サービス産業やその他日用品を製造している企業も含まれている。

特に注目すべきことは,これらの多くの企業のインダストリアル・エンジニアリング活動が,その工場や,現場からスタートしたということである。現在ではこれらの大多数が,同じ企業内の他の部門に対してインダストリアル・エンジニアリング活動を提供している。例えば,マーケティング,配給,財務,研究,法務部,特許部,労務部などがその対象となっている。要するに,企業や学界を構成しているすべての部門に対して影響を及ぼしている。

経済界の他部門へのインダストリアル・エンジニアリングの展開は,銀行,病 院,軍 隊組織,州や国の機関などのインダストリアル・エンジニアリング担当者が存在することで証明されている。彼らは,毎年専門的なコンファレンスやセミナーに出席しており,その数は年々増加している。サービス部門に対する成長は,イングストリ アル・エンジニアリングの役割の変化と,彼らによって遂行されている変化に富んだ内容とが,どのくらい他部門に貢献しているかを示している.一般企業におけるインダストリアル・エンジニアとサービス部門との間のお互の経験と情報の交換は,発達した解析的手法の導入を促進した。その結果一般的には,経営者は新しい分野におけるインダストリアル・エンジニアリングの拡大によって利益を得た。

ネビル・ハリスによって行われたイギリスにおける667企業を対象としたインダストリアル・エンジニアリング活動に関する内容豊富な調査は,非常に似かよった傾向を示している。

ハリスの調査は一つの技術がどの程度の頻度で利用されているかという普及度を調査している。図表1.2.1は,ハリスの調査による667企業中401社によって報告された活動の普及度である。これら401社のうち127社は,図表 1.2.2に示すところの追加された活動を報告している。667社は,調査側によりあらかじめ用意された32種類の手法について,その頻度を回答している。図表1.2.3は,これらの管理手法の順序を示している。例えば,87%即ち580社は,方法研究を利用しているということを示している。広範囲に広がった専門分野とハリスによって報告された管理手法の数々は,米国における傾向を反映していることを示している。

1977年にW.A.レイノルズと,M.K.チェンはホンコンにおいて,インダストリアル・エンジニアリング手法を使用している20の工場に対する予備調査の結果を報告した。この調査は,レイアウト,マテリ アルハンドリング,作業研究,プラント・エンジニアリング,生産技術,生産推進,品質管理といった技術が広く使用されていることを示している。また褒賞賃金,システム 解析,予測,バリユー・エンジニアリング,クリティカルパス分析,線型計画等の手法についても報告されている。西欧におけるインダストリアル・エンジニアリングを性格づける広範囲な活動分野は,レイノルズとチェンの調査でも再度確認されている。

本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は,多くの事例と理論を通し て生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方 ・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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