コラム・特集

ワークサンプリング手法を知る : ワークサンプリングは難しくない

第4回  ワークサンプリング手法を知る
「ワークサンプリングは難しくない」

ワークサンプリングについてより詳しく説明しましょう。

ワークサンプリングはワークとサンプリングという
2つの言葉を合成したものです。

日本語で言えば、作業をランダムに抜き取って観測し、
その結果をまとめることです。

その原理を示しているのが図表1ですが、正しい観測方法で観測すると、
現場の状態をほぼ正確に把握することができます。

この抜き取りという原理は、製品の抜き取り検査をして製品の品質を
保証することに似ていることにお気づきいただけると思います。

 図表1 ワークサンプリングの原理
オンラインセミナーコラム画像

しかし、この手法を実践しようとすると、どのような項目の比率を算出するか
(どのような観測項目でワークサンプリングをするか)に悩むことになります。

このような現場観測手法では観測項目を
上手く設定しないと求められる結果は得られません。

なぜなら設定した項目でしか、結果は表現できず、
全ての現状分析手法の宿命です。

しかし、この点をカバーするために、
現場の状態やロスを明確にしやすい項目として
標準的なものをセミナーにて紹介しています。

少なくとも、私がある企業の支援を開始する時は
現場の作業をほとんど知らない状態で観測をするわけですが、
本セミナーで紹介している項目をベースに観測を行い、
改善の方向性を検討し、経営者に結果を報告するための資料とするのです。

また、ワークサンプリングを行うと結果は正確なのか、
という疑問を持たれることもあります。

この疑問に関しても統計的に精度を算出することができ、
結果の妥当性を説明できるのです。

観測する人の意図が入りにくく、客観的な分析結果を
得やすい手法と言えるでしょう。

この結果、今までは手待ちが目につく、歩行が多い、
など曖昧な表現でしか現場を表現できなかったことが、
手待ちが何%発生している、あるいは歩行は何%発生している、
というように現場の問題を定量化できるのです。

定量化された結果はその後改善を進める際に
重要だということに異論はないと思います。

(株)日本能率協会コンサルティング
角田 賢司

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