コラム・特集

現場の手続・帳票にムダはないか

実践IE読本 第1集 やさしい自己啓発教材

仕事のなかのQ&A

現場の手続・帳票にムダはないか

今度の課題は,いま6時間かかっているAPW100スイッチの作業時間を, 現在の工程,現在の要員を前提として30分短縮できないかということです。配送計画上,いままで朝8時から午後3時までかかっていたものを,どうしても2時半までに仕上げて欲しいというのです。

(1)工程と作業内容
APW100スィッチの工程は, 図-1のように第 1工程から第4工程まであり,例えば第1工程では, a, b, Cの 3部品から Hを作ります。第 2工程では , このHと部品d,eからIを作ります。

(2)伝票の流れと台帳の記入
部品の出庫と工程間のやりとりは,図-2のように伝票によって行なわれ,各工程ては2種類の台帳をつけています。それぞれの台帳の役目と作成のし方を次に示します。

≪入出庫台帳 >
・それぞれの工程で,どの部品,仕掛品をどれぐらい出入れしたかを記録して,その残数を管理するため

・ 材料課,あるいわ前工程から入ってきた時に、入庫数,また,そのロットの加工終了時に出庫数といった形で,担当者が記録する。

・ 台帳の記入時間は,入庫,出庫について各 5分ずつかかってる。また次の工程に送るために特に作る出庫伝票は10分もかかっている。

≪部品使用台帳≫
・それぞれの工程で,使った部品の数を記録して,部品の使用ロスを管理するため。 また総務課での原価計算にも使われる。

・1日の作業が全部終わった時に記録するが, 事務処理上, 2時半までに提出するように言わ れている。

・台帳の記入時間は約10分以上の説明からわかるとおり,台帳,伝票の作成は, 1作業が全部完了しないとできません。第1工程から第4工程で作成する製品は約200種類で,使用される部品や材料は約1500種 類,仕掛品は約800種類ですから,合計2500位のものが台帳に記入されています。 また各工程では,毎 日5, 6種類のスイッチを作っています。

(3)加エシートとその流れ

a 各工程の仕事は,図-3のように加エシートに記入され,毎朝始業30分前に各工程の班長に渡されます。

b 各工程では,材料課と前の工程から入ってくる部品をもとに作業を行な い。作業結果を加エシートに書き込みます。

c 材料課では,工程別に必要部品をそろえておきますので,各工程の担当者は必要時点で取りに行き ,材料課からの出庫伝票を台帳担当者に渡します。

d 作業終了時点で,班長は使用部品数と生産数を記入した加エシートを台 帳担当者に渡します。

e 台帳担当者は,その場で生産数の 記入と次の工程への庫伝票を書いて班長に渡します。

f 班長は出庫伝票をつけて仕掛品を次の工程へ渡します。

g 次の工程では,前工程からの出庫伝票からの 出庫台帳へ入庫を記入します。

以上 ,伝票のやりとり,台帳をつけるメカニズムがわかったと思いますが, ここて,一つ疑間を感じられたかも知れません。というのは ,各工程で使った部品や仕掛品の数を知って各工程別の残数 , ロス分をはじき出せばいいのに,ずいぶんムダな台帳 ,伝票を作っているな!と思いませんか . そこで ,ムダな帳票作りを見つけて,30の時間を浮かせてみたいのです。さて,以上の条件て ,皆さんが回答を考えて下さい。

最底30分の時間を浮かすには
〇どの帳票作りがムダなのか
〇ムダな帳票を廃止した後のやり方

「実践IE読本(編・日本能率協会・1971)」をアーカイブとして掲載するものです。この読本のの各章は現場生活のなかでぶつかるいろいろな問題を事例を通してとりあげています。職場生活の悩みのタネとなっているムリ・ムダ・ムラをどのように受けとめて、改善のヒントをつかんでいくかが、IE・インダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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