コラム・特集

7.10 待ち行列のネットワーク

IEハンドブック
第13部 IE技術者の定量的方法論

第7章 待ち行列の理論

7.10 待ち行列のネットワーク

これはD部門ある場合のM|M|Sモデルの拡張である。 各部門は,何人かのサービス人がおり,平均到着率がある値といったM|M|Sシステムであり,部門ごとに平均滞留時間が異なっている。このような具体例は,いくつかの部門からなるマシン・ショップがそうであり,それぞれの部門は決まった数の同じ機械を備えているような場合である。各部門はM|M|S形の複数サービス人システムである。1つの部門の作業が終わると,次は別の決められた部門へ作業が移るか,あるいはシステムから抜け出す。もし各部門の平均到着率が正しく定義されているなら,定常状態分布を求めることができる。

この問題の正確な記述と,主要な結論は以下のようである。

1.D部門からなっている
2.部門dは S(d)人のサービス人がいる。d=1, 2,… ,D。各部門dは ,いつもの記号を用いて,パラメータλ(d)と μ(d)をもつM|M|S(d)システムとなっている。
3 部門どでのサービスを受け終わったなら,客は(即時に)部門κ (κ=1,… ,D)へ確率,pdkで移動する。客がすべてのサービスを受け終わる確率は1-Σkpdkである 。

{c (1),… ,c(D)}はシステムの状態を表わすものとし,c(k)は部門k ,k=1、・・・, D, でサービス中の客を含め,行列で待っている客の数を表わすものとする。このとき,システムの定常状態分布は積,

で与えられる 。 ここにr(d)= λ(d)+Σkpkdr(k)であり, これはシステムの外部あるいは内部から 部門dへ来る客の平均到着率である。定常状態分布が存在する条件は,

r(d)<λ(d)S(d), d=1,2,・・・・D.
である。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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