コラム・特集

7.9 M|M|Sモデル

IEハンドブック
第13部 IE技術者の定量的方法論

第7章 待ち行列の理論

7.9 M|M|Sモデル

この場合の定常分布は,

Pn={ p^n/n!・po,  n=0,1,….,(s-1)   P^n/S1S^n-s・Po, n=S,S+1)}

 

で与えられる。ここにρ =λ /μであり ,pοはΣ^∞ ・n=0・Pn=1よ り求められる値である。ここではρくSと仮定しなければならない稼 働期間の確率は、

p^s/S!(1-p/S)・Po

である。待ち行列の平均長さは、

p^sλµS/S!(µS-λ)^2・Po

と求まる。サービス中である 平均客数はρである。

アーランの損失公式(M|M|Sモデル)

サービス人がS人で,窓口がSであると仮定する。たとえば,電話交換でS本の幹線があり,接続を申し込んだときに幹線がふさがっていたら,そ の申し込みを保持しておけるような設備がないといったような状況である。 このとき、

Pn=p^n/n!/∑^s・n=0 P^n/n!, n≦S

となる。,sはシステムが完 全にふさがっている時間の割合である。電話交換の場合でいうなら,これは呼びを逃がす割合であ,sにする 式は 「アーランの損失公式(Erlangs loss formula)」といわれる。

ρ =01, S=6の場合は , Pnは次のようになる。

n      Pn
0   0.4845
1   0.2907
2   0.1454
3   0.0582
4   0.0175
5   0.0035
6   0.0003

この例の場合, Pnはかなり小さくなっている。10,000回の呼びのうち3回は,申し込んでも幹線がふさかっていることになる。

例13.7.2 ρ=2,S=3の MIMISモデルを考えよう。前に示した公式を適用すれば,本ページ下部の結果が得られる。

n=4の場合の計算を示そう。まずΣ^∞・n=0 Pn=1となるようにPο を求める。

前掲のPnの公式より

S-1・Σ n-1 p^n/n!・Po+∞∑n=s・p^n/S!S^n-S・Po=1手 

を得る。これより,

Po=1/(∑^s-1 N-0 p^n/n!+∑^∞n=s p^n/S!S^n-s)

=1/(∑^2 n=0 2^n/n!+∑^∞n=3 (2/3)^n 3^3/3! )

となる。

2∑2n=0・2^n/n!=1+2+2+2=5
∞∑n=3(2/3)^n = (2/3)^3/1-(2/3) = 24/27

を用いると ,po=0.1111と計算される。 よって,

p4=p^4/S!S^n-s Po=2^4/3!3(0.1111)
=16/18(0.1111)=0.0988

と求める。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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