コラム・特集

7.3 サービス・メカニズム

IEハンドブック
第13部 IE技術者の定量的方法論

第7章 待ち行列の理論

7.3 サービス・メカニズム

サービス・メカニズムは,いつサービスが開始されるか,一度に何人の客かサービスを受けられるか,サービスの長さ,すなわち「サービス時間(service time)」といったことを規定する。サービス時間は正確に分かっていることもあれば,その確率分布か示されることもある。 たいていの待ち行列の理論の応用では,異なった客に対するサービス時間は,統計的に独立であり,同一の分布に従う確率変数であると仮定している。

この分布は「サービス時間分布」と呼ばれるシステムの「容量(capacity)」 とは,任意の時点でサービスを受けることのできる単位の最大の数をいう。

サービス ・メカニズムは,またサービス窓口あるいはチャンネルの数や構成をも規定する。サービス窓回は単一の場合もあれば複数の場合もある。サービス窓回はまた,並列に並んでいる場合と直列(タンデム)になっている場合かあり,さらにこの両者が複合していることもある。

サービス・メカニズムの一つの重要な要素は,サービス時間の分布である。最もよくみられるサービス時間分布には,次のようなものかある。

1.一定サービス
どの客に対してもサービ ス時間は 一定である 。これは一つの理想化されたモデルであるか,あ る種の待ち行列問題に対しては,非常に良 い近似を与える。

2.指数サービス
サービス時間の分布は指数分布である。 すなわち ,サービス時間の分布の確率密度ƒ(x)は

ƒ(x)=μe^-μx, x>0

である。この分布は ,待ち行列に関してたいへん好都合な性質を持っており,数学的結論が簡単な形になる。この場合,平均サービス時間は1/μであり, μは「サービ ス 率(service rate)」と呼ばれる。

3.アーラン・サービス
サービス 時間の分布の密度は ,

1/(k-1)! ・k/b1 (kx/b1)^-1 ・e^-kx/b1, x≧0

である。ただし ,kは正整数で,b1>0とする。これは,おのおのがμ=b1/k の指数分布に従う k個の独立な確率変数の和の分布である。これら以外にも,より複雑で一般的なサービス時間の分布かある。たとえば,一般アーラン・サービス,非定常サービス,システム内の他のものと相関を持ったサービスなどである。

本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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