コラム・特集

3.4 結果の評価と効用

IEハンドブック
第13部 IE技術者の定量的方法論

第3章 決定原理と分析

3.4 結果の評価と効用

工学における意思決定の多くは,報酬,利益,費用, 費用低減といった経済用語によって評価される。次の事 柄は重要である。

(1)経 済的評価は利潤か費用で行われ,こ の両者の行動 評価値は,逆 の意味合いになっている.
(2)さ まざまな 時点で発生する経済的利潤や費用は,そ の時点における 貨幣価値を反映したものに変換すべきである(9節に示 したように ).

結果の評価の方法には,効用理論と呼ばれるものもある。この理論は社会的,道徳的,経済的,心理的 価値等の,結果に関連した属性の数に関係なく,すべての結果を相対的な価値尺度に変換する方法を提供する。 効用理論の応用例として,宝くじにおける意思決定者の比較がよく知られている。意思決定者は,各時点で確実に起こる特定の結果(確定くじ)を,悪い結果や良い結果が得られるリスクのある宝くじ(標準的賭け)と比較する。

つぎに意思決定者は,確定くじと標準の賭けとが無差別である主観確率を答える。確定くじにおける特定 の結果の効用は無差別である主観確率を持つ標準的賭け の効用に等しい。結果の評価を効用理論で行う方法は , 多くの長所をもっており,推奨者も多いが,理論上,実用上のむずかしさもある。このため決定分析には, 効用理論はあまり多く用いられていない。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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