コラム・特集

6.3 組織へのインパクト

IEハンドブック
第12部 コンピュータと情報処理システム

第6章 活用される情報システム作り

6.3 組織へのインパクト

情報システムは,組織構造,作業グループ,個々の人間,そして力の分配にインパクトを加えることができる。新しいシステムあるいはそれが引き起こすであろう変化が原因となって,組織の構造が変わることがある。いくつかの顧客サービス部門を抱えたある企業が,すべての情報を1個所で利用できるコンピュータ・ベースのシステムを新たに開発中である。この企業は,すべての顧客サービスに責任を持つ新しい部門を作ることを計画している。これは,その企業の組織構造が大きく変わることを意味する。この企業において,作業グループの構成もまた変わるであろう。すなわち,異なるいくつかのグループが新部門に移るであろうし,また何人かの個人が新しい作業グループのメンバーになることもあろう。システムが開発されるとき,グループのメンバー構成はしばしば再編成される。

ほとんどどの情報システムでも,ユーザーは何か新しいことを習わねばならない。ユーザーは,内容,書式あ るいは入力手段の面で,新しい入力方法と格闘せねばならない。新システムの立ち上げ以後は,出力の面でもしばしば以前と異なる。

組織に対するこれらのインパクトが,企業内部の力の 分配に影響を与えることが知られている 情報は不確実 性を減少させる役割を果たすので,新しい情報によって, これらの力あるいは他人の行動への影響力が変化する。他人に対する不確実性が減少することが,強大な力の証となる。また,情報システムは,組織内部の依存関係に新しいレベルを作り出す。そのような依存関係は,例え ばユーザーとコンピュータ部門の間にしばしば見受けられる。依存度が高いことは,支配力のレベルが低いことになる。

これらのインパクトに共通なテーマは,変化である。現在の情報処理手続きを変更したいがゆえに,組織は新 しい情報システムを開発するのである。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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