コラム・特集

2.2 情報処理システムの分類

IEハンドブック
第12部 コンピュータと情報処理システム

第2章 情報処理システムの基礎 (分類と特徴)

2.2 情報処理システムの分類

いま定義したタイプの情報処理システムは,様々に分類されるであろう。 情報処理システムか組織内で果たす諸機能に関連した分類法は次節で説明する。本節では, システムの物理的な組織や構造に基づく分類法のいくつかを議論する。システムは,しばしばなされるサービスのタイプや,処理する組織によって決まる応答(レスポンス)によって分類される。これらのカテゴリーのどれにも標準的な用語法はないが,以下は,もっとも一般的に用いられている用語に基づいている。

サービスのタイプ
提供すべく設計されているサービスのタイプによって, システムは次のように分類されるであろう。

1.計算サービス (Computing Service)このようなシステムは,コンピュータ・プログラムの形で計算需要を引き受け,その命令を実行する。通常,このようなシステムは,技術ユーザーや科学ユーザー向けであるが,同種の管理業務のためにも用いられる。

2.情報の記憶と検索 (information storage and Retrieval)このようなシステムは,文書やデータのファイルを日々保存し,問い合わせに応じるたとえば,あるシステムは現行の研究プロジェクトに関するデータを保存しているであろう。

3.指示と制御 (Command and Control)このようなシステムは,前のタイプの拡張であり,何らかの事象が発生したときに通知するようにプログラムされている。たとえば,この分類に入るシステムは,新しい報告に関心をもっているであろう人に通知するよう命令されているであろう。

4.業務処理 (Transaction Processing)このようなシステムは,与えられたスケジュールにしたがって,(あらかじめ定義された)インプットを受け入れ,(あらかじめ定義された)アウトプットを生み出すたとえば,あるシステムは預金と引き出しの通知を受け入れ,月次計算書を作成したり,その口座が残高不足の時には通知したりするであろう。

5.メ ッセージ交換 (Message Switching)このようなシステムは,ある地点でインプットを受け入れ, 他のある特定の所でアウトプットする。

6.プロセス制御 (Process Control)このようなシステムは,機械からインプットを受け入れ,機械の操作を変えることができる信号を出す。

リストしたタイプのシステムは,それぞれなんらかの性能を持っている実際には今日構築されているシステムは,これらの組み合わさった能力を持っているし, 時には,必要とされる能力すべてを持っている。

応 答
興味ある特徴の1つ,特にユーザーにとってであるがそれは,サービスの要求や事象に対するシステムの応答である。応答に影響を与える資源を配分する方法には基本的には4つの異なる方法がある。

1.パッチ処理 (Batch Processing)システムの諸資源は,ある時間にはあるプロセスを処理するのに用いられる。ユーザーが応答を得るのは,必要とされる最後のプロセスが完了したときである。

2.ストア・アンド・フォワード(Store and Forward)システムの諸資源は,仕事場におけるのと同じように利用される。各資源は,注意を払う必要のある項目の待ち行列をもち,これらは,なんらかの優先規則にしたかって処理される。ユーザーが応答を再び得るのは,必要とされる最後のプロセスが完了した時である。しかしバッチ処理と同様,ユー ザーは,それがある時間までに完了するかどうか確かではない。

3 並列処理(Parallel Operation)もし,システムかある特定の種類の資源について2つ以上のものを持っているならば,並列処理を行うことができる一般的に,ある任意のシステムの総費用に対して,応答時間は減少するであろう。

4.時分割(Time‐Sharing)このようなシステムにおいては,ある資源を必要とする各仕事は,「ストア・アンド・フォワード」の場合のように,すべての前の仕事が完了するまで待つというよりは,むしろある量の時間を受け取る。多くの資源のそれぞれを少しだけ必要とするユーザーにとっては,応答 が速くなるであろう。これに対し, 1つの資源を大量に必要とするユーザーにとっては,応答か遅くなるであろう。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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