コラム・特集

5.1 能力管理の要因

IEハンドブック
第11部 計画と管理

第5章 能力:その測定と管理

5.1 能力管理の要因

能力管理に使われる要因は,企業や事業の管理に使われる要因と同じである。以下にその要因を挙げる。

1.対象の選定
企業が,どんな製品,部品,サービスを供給しようとするのか,どの程度の生産量で, どの市場を狙うのかという問題がある。このような対象の選定に基づいて,原価と価格の構造が決められる。

2.方法の選定
第2の問題は,企業の短期,中期, 長期の目標と目的を決定することである。どういう方法で製品を供給するのか? そのうち,どのくらいが現金で購入され,どのくらいがリースや契約のようなリソースによって供給されるのか? どのくらい内製するのか? そして,どのような方法・プロセス,支援システムによって製品を作り,販売したらいいのか?

3.供給リソース
対象と方法の選定結果をもとに,運用リソースが決められる。能力を決めるときの企業の力によって,資本リソースの大きさが限定される。ビル,設備プロセス・支援資材,人などの諸リソースとこれらを統合したシステムが,この内容である。

4.維持リソース
資本,人間等すべてのリソースは, 企業の使命,目標,目的に相応したレベルに維持されなければならない。リソースのうち,最初に維持しなければならないものは,ビルディング,設備と資材である。それは,これらが量と質両方で測ることができる有形物だからである。人間やシステムの質的な局面は,簡単に測定することができないため,もっとも維持しがたいものである。

5.結果の測定
これは,定められた時期に,売上高,アウトプットとコストの結果を目標や目的と比較することである。

6.改 善
この最後の要因は,“発明や革新”のような概念を意味している。また,これは“借りる,写す”といったことも意味する。歴史的には“発明” なしで成功した事業の例もたくさんある。これら6要因の相互関係から,企業の能力管理サイクルが形成される。

本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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