コラム・特集

1.4 予測の原理

IEハンドブック

第11部 計画と管理

第1章 技術予測

1.4 予測の原理

予測というものは概して実現しないものである。それでは技術予測の原理とは何であろうか われわれに将来を予測できると確信させるのはいかなる現象であろうか。

過去を振り返ると,以前の財やサービスに,新しい財やサービスが取って替わることがわかる。自然界と同様に,生存過程では機育旨的に優れたものが先行するものに取って替わる。白熱灯がガス灯に取って替わり,封建的財産権は法人へと替わった。何度となく,価値に立脚した革新が根本的な要求を満たすためのよりよい方法を作り出してきた。

時が進むにつれて,“最も適したもの”が先行者に取って替わり,先行者は死に絶えるのである自然界における進化同様,技術や社会の発展はその環境に大きく影響される。技術の代替というものは,たびたび主要な原材料の不足によって引き起こされるものである。このように必要に迫られた,価値に立脚した代替過程が,技術予測の核となるのである。代替というものは,具体的に現われるまでに時間がかかるので,予測者は代替現象を,将来を論理的に予測する上での一つの根拠として用いることができる。過去の情報を調べることにより,予測者は将来の前兆となるパラメータと関係を導く。

データから導かれたモデルにより,予測者は起こりそうな一連の将来像を発展させていく。このような予測が将来の計画や意思決定に根拠を与える。これら予測の多くは,自己実現に向かうというもって生まれた傾向をもっており,経営計画における基本的要素である。価値に立脚した代替現象の研究に基づく技術予測は,この計画活動の礎石となる。

 

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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