コラム・特集

5.1 はじめに

IEハンドブック

第10部 ファシリティーズ・デザイン

第5章 オフィス・レイアウト

5.1 はじめに
ほとんどのオフィスは,個人用ブース,小人数用の部屋,大人数用の部屋を組み合わせて設計されてきた。これらのオフィスに人びとが集まってくる。そして,典型的な備品として,机,ファイル保管棚,タイプライターがある。組織図にしたがって従業員はグループ化され,彼らの社会的地位は,オフィス内における位置や部屋の大きさだけでなく,机の広さといった備品のランクにも反映されている。

1930年代には,ひろびろとしたオフィスは,ほとんど見当たらなかった。しかし,合衆国では,この時期,会社の規模が急速に拡大しており,集中型オフィス・ビルディングに施設,部課,統合されたスタッフを集中させると同時に,ひろびろとしたオフィスにすることが一般的となった。

戦後,合衆国では,新しいオフィス・ビルディングの建設が急速にすすんだ。ひろびろとしたオフィスは,従業員や監督者に使用され,上級監督者や管理者は,個人用ブースの周囲の,窓のある壁にそったところに集中させるはずであった。

しかし,従業員が列になって座ったり,オフィス・ビルディングの使用年数,規模,形状といった要因のため,1つのオフィスに100人以上のグループだけでなく,10~30人の小グループも含めるといった,間仕切りをしない設計に修正された。このようなオフィスの決定的な欠点は,視覚,聴覚におけるプライバシーの欠除という点である。オフィス設計のための方法を紹介した,有用なチェックリストが文献にのっていたので,図表10.5.1に代表的なものを示しておく。


1960年代の10年間で,オフィス用備品のモジュール化がすすみ,従業員の目にはいる視覚的なシグナルを減少させることによって,広いオフィスに目立つプライバシーの欠除による影響を和らげた。ヨーロッパでは,クイック・ボーナー(「風景の見えるオフィス」の提唱者)らが,モジュール化された備品システムの変化について実験を行っていた。

同じ時期,1960年~70年代初期には,混雑,領域,侵害,攻撃の概念を強調している学者が発表した研究が,オフィスの設計に影響しはじめた。オフィス・レイアウトの設計に関係したこれらの研究のいくつかの結果が,この章に含まれている。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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