コラム・特集

2.8 代替レイアウトの評価

IEハンドブック

第10部 ファシリティーズ・デザイン

第2章 プラント・レイアウト

2.8 代替レイアウトの評価

2.1で述べたように,プラント・レイアウトは,製品やサービスを生産する資源の組み合わせで,最大の能率を上げるため,実際の設備の最も効果的な配置を選択する分野である。代替案を評価するのに使われる基準は,原材料,人,情報の流れである。流れを評価の基準として使用するので26で述べられているように,部門間の流れは定量的,あるいは定性的に測定されなければならない。27で述べられたグラフィックやコンピュータを援用した技法は,全工場レイアウトの代替案作成のための定量的な,あるいは定性的な尺度を利用する。また,おのおのの技法は,代替レイアウト案を比較するのに利用できる,代替案作成に関連したレイアウト評価技法を持つ。

グラフィックやコンピュータを援用したレイアウト技法により作成されたレイアウトの評価を行うのみでなく,どの程度レイアウト内の流れが,多くの基本的な流れの法則に適しているかにより,評価するべきである。流れの法則とは,それが適切に利用された場合に,効果的流れに帰着するルールのことである。

以下に流れの法則を示す。

1.直接的な流れ経路の最大使用
2.流れの最小化
3.流れのコストの最小化

直接的な流れ経路とは,出発点から目的地まで直線で進み,途中にさえぎるもののない流れの経路である。さえぎるもののない流れ経路とは,他の経路により妨害されない経路である。出発点から目的地まで直線で進む経路とは,逆行のない流れの経路である。

第2の流れの法則である流れの最小化は,原材料の流れに対しての仕事の削減のアプローチである。

1.流れのリト除―最終的な使用地への直接的な原材料,情報,人の移動を計画し,中間段階を排除する。
2.多種の取り扱いの最小化―2つの連続した使用地間に対し,移動を出来るだけ少なくするよう計画する。
3.可能な時は必ず取り扱いを組み合わせる一製造段階を組み合わせることで,原材料,情報,人の移動をまとめるよう計画する。

第3の流れの法則である,流れコストの最小化は,次に示す2つの見通しから成り立っている。

1.人手による運搬の最小化―歩行,手動の移動距離,動作の最小化。
2.人手による運搬の排除――作業者が自分に割り当てられた仕事にいつでも従事していられるよう,流れを機械化,自動化する。

各種の状況に応じて両者の見通しが適用されるべきであり,最小トータルコストを達成するものが選ばれるべきである。

これら基本の流れの法則の利用を許さない,もしくは現実に適しない代替レイアウトは,十分な考慮のもとに変更,除外されるべきである。測定可能な定量的,定性的な基準に基づきよい評価を得,かつ,基本的流れの法則の効果的利用を認めるレイアウトが,最良の工場レイアウトとして選択されるべきである。

本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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