コラム・特集

2.5 すべてのアクティビティに必要なスペースの決定

IEハンドブック

第10部 ファシリティーズ・デザイン

第2章 プラント・レイアウト

2.5 すべてのアクティビティに必要なスペースの決定

主要なアクティビティとそれに関連する援助アクティビティに必要なスペースに加えて,その他に必要なアクティビティのためのスペースが用意されねばならない。これらの中で主なものは事務所,食堂,医務室,トイレ,ロッカー室などがある。事務所のレイアウトは本書の第10部6章で詳しく述べられている。ここでは,その他のアクティビティに必要なスペースについて論ずる。

食 堂
1970年のOSHAでは,従業員が構内で昼食を取ることが許されている職場では,この目的に適した場所が,利用する従業員の数に見合っただけ用意されることが義務付けられている。 このような場所は有毒な材料が置かれている場所から離したほうがよい。

もっとも一般的な食堂の面積と, 1度に1人の人間が使用する必要面積を図表10.2.18に示す。部門のサービスと必要な面積の表(図表10.2.12)により,食堂の面積は求められる。

医務室
工場内の作業の危険度や従業員の数によって,必要な医療サービスは,応急処置室から工場内の病院までいろいろな場合がある。応急処置室は,少なくとも救急箱,ベッド,2つのイスより構成され,100平方フィート(9.29m2)ょり広い必要がある.応急処置室に必要なスペースの見積もりは医療サービスにあたる医療スタッフの規模を概算することで得られる。従業員500人ごとに,看護婦を1人雇うべきである。もし,設備内に800~2,000人の従業員が働いているなら,医師を1人雇うべきである。そして従業員が1,000人増えるごとに,医師を1人雇うべきである。必要スペースの見積もりのため,概算的には最小必要面積の100平方フィート(9.29m2)に看護婦1人当たり250平方フィート(23.23m2)を加え, また,医師1人当たり400平方フィート(37.16m2)が加えられるべきである。部門のサービスと必要な面積の表(表10.2.12)が医務室について完成される。

トイレ
OSHAでは, トイレと洗面台についても何が必要なのか明確に定義している。プラント・レイアウトの視点から重要な考察は次のとおりである。

1.離れた設備では,通常作業者が働いている位置から200フィート(60.96m)以内に男女のトイレを用意すべきである.
2.男女の水洗トイレ数は図表10.2.19に従って決定されるべきである。
3.男子従業員の数が10人以上の所では,図表10.2.19で与えられた数より1つ少ないトイレが男子用として用意されるべきである.水洗トイレの数は少なくとも図表10.2.19で示されている数の%は設置されるべきである。
4.従業員が100人までは,従業員10人当たり,水と湯の出る洗面台が少なくとも1つ用意されるべきであり,100人以上の場合は,従業員15人当たりに洗面台が1つ用意されるべきである。洗面台は少なくとも幅24インチ(60.96cm)必要であり,水と湯で別々の蛇口を持つべきである。
5.10人以上の女子従業員がいる所では,少なくとも1つ休憩所が必要である。もし,女子従業員が100~250人いるならば,ベッドが2つ必要であり,また女子従業員が250人増えるごとにベッドを1つ追加すべきである。

必要面積を決めるために,水洗トイレ1つに対して12平方フィート(1.1lm2),男子用トイレ1つに対して5平方フィート(0.46m2),洗面台1つに対して6平方フィート(0.56m2)の面積を割り付けるべきである。出入日のドアは, ドアが開いた時に室外からトイレの内部が見えないように設計すべきである.この出入□のため,14平方フィート(1.3m2)の余裕が用意されるべきである。女子用トイレに必要なベッド1つに対して,60平方フィート(5.56m2)が用意されるべきである。

ロッカールーム
私服から作業服に着換えることが必要な場合,OSHAにおいては男女別にロッカールームを用意することが義務付けられている。もし,ロッカールームが用意されない場合,OSHAでは工場内に衣月風をつるす場所を用意することを義務付けている。必要面積を決定するために,ロッカールームを使用する人1人当たり6平方フィート(0.56m2)の面積が害1り付けられる。トイレとロッカールームを組み合わせることは便利である。従業員に便利な場所に,これを配置することは望ましいが,もし可能ならば,この施設は材料の主要な流れから離して配置すべきであり,よい換気をもたらす場所に配置すべきである。そのため,中2階あるいは外壁に沿った位置はトイレやロッカールームとしてしばしば効果的に利用される。上記の値を利用してロッカールームのためのサービス,必要面積表(図表10.2.12)が作成される。

必要面積の要約
部門のサービス,必要面積表(図表10.2.12)は,工場内で面積を必要とするその他のアクティビティに対しても用意すべきである。個々のアクティビティに必要なスペースは,その後,表形式で合計される。この情報は,プラント・レイアウトの代替案の作成の中で価値ある情報となる。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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