コラム・特集

6.5 線形生産システムの費用

IEハンドブック

第9部 エンジニアリング・エコノミー

第6章 生産の経済学

6.5 線形生産システムの費用

生産の費用は,使用する技術と投入物の費用に依存する。線形システムにおいて,各投入物の単価が一定であれば,正常生産状態での各プロセスからの産出物の単価も一定である。しかし,投入の総量やプロセスの使用に制限があれば,追加の産出のためには,高価なプロセスを使用することになる。その結果,平均費用と限界費用が上昇する。このような状況下では,一般的な生産費用のモデルは,つぎのような線形計画となる。なお,kiは投入Jでの単価, Cjはプロセスjからの産出qjの単価,Xiは投入の使用可能量である。

cq=minimum(C1q1+c2q2+… …+Cn qn)
Ci =kd a1j + k2a2j十………+k m amj
q≦ q1+q2+… …+qn; qi≧0
xl≧ an q1+a12q2+… 十ain qn
X2≧ a21 q1+a22q2+… …+a2n qn

xm≧ am1q1十am2 q2+ …十amn qn                     (18)

産出量qを生産する費用は,(6)式で定式化されるLPにおいて,qを0から最大値まで変化させて解くことによって算出される。

先に示した(7)式の生産関数の線形システムの例で,いま,X1=x2=$4/単位量とすれば, プロセス1からの産出費用は$5/単位量であり,プロセス2からの産出は$6/単位量である。もし, x1が40単位量以内,X2が45単位量以内でそれぞれ使用可能であるとすれぎ,生産費用は産出量を0から60まで変化させた,つぎのLPを解くことによって求められる。

Cq=rninimum (5 q1+6q2)
q≦ q1+q2:q1≧ 0 :q2≧ 0
40≧ 1.00 ql+0.50q2

45≧ 0.25 q1+1.00 q2                                   (19)

その結果は,つぎのとおりである。

ただし、

Cq=産出量qの費用
Cq=平均生産費用
C′ q=限界費用
eC=生産費用の弾力性(すなわち,産出の百分率変化に対する費用の百分率変化)

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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