コラム・特集

6.1 はじめに

IEハンドブック

第9部 エンジニアリング・エコノミー

第6章 生産の経済学

6.1 はじめに

生産の経済学は,生産者が価値ある産出物を作るに際して,費用を考慮しながら投入物をいかに結合するかを研究するものである。分析を容易にするために,生産計画を以下の3つに分ける。すなわち,

1.投入の決定,ないし,所与の産出を最小のコストで作るのに,可変的要素をいかほど使用すべきか。
2.産出の決定,ないし,正味利益を最大にしたり,他の生産の諸目的を達成するのに,いかほどの産出物を作るべきか(いかほど投入すべきか)。
3.生産能力の決定,ないし,投資に対する報収を最大にするのに,生産設備への長期的投資に,どのような日程計画を立てるべきか。

これらの決定に当たっては,使用する生産プロセスの物理的能力とともに,投入物の購買や産出物の販売や資金調達といった市場状況も考慮しなければならない。最初に,プロセスの生産性の特性と投入の費用を考慮しながら,短期的に産出物を最小の費用で生産する決定について分析を行う。ついで,この分析結果を利用して,生産者が販売の諸目的を達成するのに,産出物への市場の需要にいかに対応すべきか,また,投入費用の変化に対して,いかに対応すべきかの決定について論及する。最後に,これらの投入と産出の諸関係を長期的に考察し,生産設備の最適な投資決定に関する構造を明らかにする。分析の最初の段階では,資金の時間的価値を無視し,投入と産出は一定の比率で生起するものとする。しかし,生産能力の決定に際しては,時間の要素を,問題の性質からして重要視する。

本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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