コラム・特集

5.4 経済リスク分析の確率的方法

IEハンドブック

第9部 エンジニアリング・エコノミー

第5章 リスク分析

5.4 経済リスク分析の確率的方法

13部3章は,意思決定の原理と分析に関するものである。その章では,一般的なリスク分析の確率的方法に関する,数多くの基本的な概念と手法を述べている。

要するに,これらの方法は,不確実で統制不可能な変数を,一連の「イベント(事象)」とみなしている。プロジェクトを選ばなかったときの成果は,経済状況に変化がないとみなし,現在価値や他のいかなる判定基準でも,変化をゼロとみなす。しかし,プロジェクトを選ぶときは,事象によって経済的判定基準が変化する。もし事象が排反的(すなわち,ただ1つは確実に生じる)であるときと,各事象に確率を当てはめられるときに,平均的な経済的判定基準値が決定される。

m個の排反事象がある, piを各事象に当てはめられる確率,ujを事象の生じるプロジェクトに対する経済的判定基準,j=1,2,… ,mとすると,プロジェクトのすべての事象にわたる期待基準値は,つぎのようになる。

E(U)=m Σ J=1・pjuj        (1)

かくして,正の期待現在価値をもつプロジェクトは,全事象を考慮した平均的経済価値が,その投資に対して報収をもたらすという意味において,好ましいリスクを有していると考えられる。例9.5.2は,費用節減の額と継続期間が不確実であるプロジェクトの決定問康ある。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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