コラム・特集

3.3 代替案の比較

IEハンドブック

第9部 エンジニアリング・エコノミー

第3章 割引率法による価値換算法

3.3 代替案の比較

代替的な投資案の経済性を比較するためには,キャッシュフローの相違を分析することが必要である。

現価法
現価法はプロジェクトのキャッシュフローの推定値を,現在(t=0)を基準にして価値換算して比較する方法である。収入の現価が支出の現価より大きいときに,プロジェクトは経済的に有利であるとされる。利子率i,期間nの場合の投資案jのキャッシュフローの現価は,次のようになる。

PW(i)j=nΣt=0 Fit(P/F,i%,t)

もし2つ以上の代替案を比較する場合は,現価が最大の案が最有利である。

年価法
年価法はキャッシュフローを毎期末均等払いのキャッシュフローに変換する方法で,収入の年価が支出の年価より大きければ有利とするものである.利子率i,期間nの場合の投資案jの年価は,次のようになる。

AW(i)j=PW(i),(A/P, i%,n)

2つ以上の代替案を比較する場合は,最大の年価をもつ案が最有利とされる。
もしも異なった寿命をもつ代替案を比較する場合は,類似反復性の仮定をおくことができるならば,年価法を用いて比較することが有用である(詳しくは94章を参照のこと)。

終価法
プロジェクトのキャッシュフローを将来の任意の時点での価値に換算する方法で,現価法,年価法と同様に,収入の終価が支出の終価より大きいならば有利とする。

投資利益率
投資案の利益率はキャッシュフローの現価をゼロにする利子率として求められる.すなわち,次式を満足するiである。

0-1=n∑t=o Fjt(I+i)-k乗

もし,複数の排反的な投資案の比較に投資利益率を用いる場合は,9.4章で述べられる差額分析の考え方が必要となる。

回収期間
一般的な回収期間の定義は,利子率をゼロとしたときに初期投資額を回収しつくすまでの期間である.すなわち,FCiを投資案 j の初期投資額,Rを毎期均等の収益,Dを毎期均等の費用とすると,回収期間は次のようになる。

本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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