コラム・特集

5.9 アベイラビリティ

IEハンドブック

第8部 品質保証

第5章 信頼性と保全性

 

5.9 アベイラビリティ

アベイラビリティは,信頼性や保全性の尺度を,システムに対する有用性を表わす総合的指標に交換する手段であり,「必要とされるときに,その設備が稼動可能な状態にあるか?」という疑間に基づくものである。アベイラビリティ分析を使って,信頼性や保全性間のバランスをとったり,信頼性や保全性に対する必要条件を定めることができる。

アベイラビリティの尺度
まさにその性質から,アベイラビリティ尺度は時間に関係する。アベイラビリティ分析の基礎になる,総時間の構成要素については,この章の初めのほうで簡単に述べた。時間の要素とは,

1.保管時間,休み時間
2.稼動時間
3.待機時間――稼動できる状態
4.手直しや予防保全,そして管理上や運搬,運輸上の遅れによる時間から構成されるダウンタイム実際上のアベイラビリティを表わす尺度は,すべての時間要素を考慮して計算される。しかし,アベイラビリティの尺度は,保管時間や休み時間は考慮に入れない.動作アベイラビリティ(AO)は,システムが稼動しているすべての時間要素を考慮に入れる。だから,管理や運搬上の遅れ時間(ALDT)と同じように,スタンバイ時間(ST)も考えなければならない。ゆえに

Ao=( OT+ST) /(OT+ST+TPM+TCM+ALDT)   (17)

ただし,OTは稼動時間TRMは総予防保全時間
TCMは総事後保全時間である.

ときどき,システムが理想的なサポート環境下で稼動しているときに,稼動時間や事後保全に関し,アベイラビリティを定義する必要があることがある。これは,“ 固有アベイラビリティ”(A)と呼ばれるが,故障の発生頻度やタイプ,修復力(実際の修復時間)といったシステム自体のもつ価値尺度を計算したり,保全活動を分析する際に役に立つ。

だから,A1は

A1=MTBF/(MTBF+MTTR)                           (18)

により与えられる スタンバイ時間,予定された保全とか,予防保全に関連する遅れ時間,そして管理や運搬上のダウンタイムは除く。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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