コラム・特集

4.2 検査エラーの定義

IEハンドブック

第8部 品質保証

第4章 検査作業の改善

4.2 検査エラーの定義

統計的品質管理では,計数型検査と計量型検査との2種類の検査を区別して扱う。検査における誤ちを小さくする際においても,これと同様の区別をする。

計数検査においては,検査担当者は検査品目を検査し,2つかそれ以上のカテゴリーに分類する。一番よく使われる分類は,合格と不合格(あるいは良と不良)の2つのカテゴリーである.検査対象品目は良品か不良品かであり,検査者がそれを合格品か不合格品かに仕分けるわけであり,それらの組み合わせが,図表8.4.1に示されている 図中A,B,C,Dは対応する組み合わせに分類された物の数であるが,当然間違いなく分類してほしいのだからAとDがなるべく大きく,CとBがなるべく小さくあってほしい。しかし,誤った判定であるCとBがゼロになることはないので,完璧な結果は達成できない.BとCに関連する誤ちには次のような特別な名前がある。

B.不良品が合格にされる.通常,この誤ちを第2種の誤りという。C.良品が不合格にされる.通常,この誤ちは第1種の誤りとよばれる.
正しい判定が行われる場合は,次の通り.
A.良品が合格とされる。これに対応するパフォーマンス尺度は良品が合格する確率P1=A/(A+C)である。
D.不良品が不合格となる.これに対応するパフォーマンス尺度は,不良品が不合格となる確率P2=D/(B+D)である。

これらp1とp2が,計数検査を行う人の有効性である。
効率のほうはおのおのの検査対象を判定するのにかかるコストと時間が測られる.後で出てくるが,p1とp2は互いに密接に関係しているし,検査コストと時間にも密接に関係している。p1とp2から有効不良率とよばれる重要なシステム・パフォーマンス尺度が定義される。これは検査されて,不合格とされるものの比率であり,もし検査が完全であると信じている場合には,不良品率と信じられているものである。この有効不良率peはp`=(1-p1)-p′ (1-p1-p2)と計算される.これは,全体の真の不良率をp′ とし,図表8.4.1をp1とp2を使って表わした図表8.4.2から明らかである。図表8.4.3は,p1およびp2が理に対し大きく影響することを示している.とくにp1が1から離れるほど,品質が悪くみえる。このptは,真の不良率p′ が分からない場合,その代わりに使いSQCを設計するという役に立つ。

 

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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