コラム・特集

3.13 特殊なテクニック

IEハンドブック

第8部 品質保証

第3章 品質管理

3.13 特殊なテクニック

スキップロット抜取り検査方式
属性に基づく計数型ロット受入検査方式がとられている場合は,ある状況のもとでは,スキップロットという方法を使うことで,総検査費を減らすことが可能である。もしも,あらかじめ決められた数だけの連続ロットがすでに合格したならば,ある一定の割合のロットのみに抜取り検査を行うやり方である。

スキップロット方式は,その後1つのロットが不合格となるまで続けてよい。不合格ロットが出たら,残りのすべてのロットについて,抜取り検査を行う スキップロット方式が,再度効力をあらわすのは,再び先ほどの連続ロットの合格規準が満たされた場合である。選別型抜取り検査は,スキップロット・テクニックとともに使用することができる。

チェーン抜取り検査方式
破壊検査の場合のように,検査の1単位当たりのコストが高い状態では,サンプルの大きさnは,当然たいへん小さくなる。合格判定個数として意味をもつCの値はゼロだけである。

このような場合,どんな方式でも,そのOC曲線は,その2次微分がどこでも正である。つまり変曲点はない このような場合,良いロットと悪いロットを区別する能力が非常に限られている。特に生産者にとって,問題のない工程から作られるロットが不合格と判定されてしまう可能性が多分にある。

チェーン抜取り方式は,このような状態を良くするために工夫されたものである_それは,nの値を小さくとりC=0とした計数タイプの適当な1回抜取り方式を選択することである。同時に,この方式で使うパラメータiの値を1つ選ぶ(1=1,2,… …)i個の連続したロットのおのおのから不良品を含まないn個のサンプルが得られた場合には,C=1とし,検査を続行する1つ,あるいはそれ以上の不良を含んでいるサンプルが得られたならば,C=oと下げ,抜取り方式を繰り返すチェーン抜取り方式を正しく使用するためには,ある一定の条件が必要である.

1.このやり方は,ある時にだけ使うというのでなく,連続して使っていかねばならない.
2.工程品質は,本質的に安定していなければならない.
3.いかなるロットにせよ,品質が粗悪ではないかと思う特別な理由を消費者側がもつような状況であってはならない。
4.供給者側が,C=1であるときに抜取り検査に合格するだろうと考えて,品質の悪いロットを故意に出してくることがありえないという確信がある

発見型抜取り検査
ロット男り抜取り検査では,色々な品質水準が,どれも同じ確率で起こるとは限らない。発見型抜取り検査は,周期的にサンプルの大きさを調節するために総ロット数のうち,不合格ロットの割合を推定することが必要である。この検査では, しばしば,従来のロット抜取り検査方式で必要なサンプルサイズよりも小さいサンプルサイズで,AOQLの保障を行うことができる。

連続型抜取り検査方式
単位体が連続生産システムで生産される場合,検査ロットの形成は概念的にも,実際にも問題点がでてくる。それゆえ310節から312節まで通して述べられたロット別方式とは異なった抜取り方式が開発されてきた。最も初期のテクニックは,第2次世界大戦より始まり,そして原型の方式はCSP-1として知られている。
まず,2つのパラメータi(正整数)とf(0<f<1)の値を選択しなければならない。この方式の運用は, 1個の連続した検査対象に不良品が出なくなるまで全数検査を行っていく。この時点で,検査率を100%からfまで落とし,再び不良力ろつかるまで続けるみつかったら,全数検査率をもとにもどし,同じことを繰り返す。発見された全不良品は,修正されたり,良い品物と交換される。

圧縮限界ゲージ法
計数値に基づく受入抜取り方式を用いる場合,生産設計から指定される仕様よりきつい仕様を使うほうが,時には有利である。その用途は,必要なサンプルの大きさを減らし,次いで総検査費用を少なくすることである。AQLとLQLの両方共に小さい場合,かつ測定値を用いる検査の費用が高い場合は,このテクニックは最も有効となる。しかしながら,正規性からの著しいへだたりがなく,工程標準偏差がロットごとに一定でない限り,抜取りにともなうリスクを確実にコントロールすることはできない。

パルク(大量)抜取り
バルク抜取りのごく一般的な用途は,材料がガスや液体とか固体であるような材料の平均品質を定めることである。もし原材料が容器に入っており,それぞれの容器の中で原材料が一様であると仮定できるなら,これまでみてきた離散的製品品質管理に対する方法を用いることができる(310節から312節を参照)。しかしながら,容器に色々な内容物が混入している場合や,容器内の内容物が一様ではないのではないかという疑間がある場合,あるいは原材料が全くパックされていない場合,すなわちパイプライン中にあるとか,地上に積み上げられて貯蔵されているような場合には,違ったアプローチが必要となる。

それぞれの状況に対して,抜取り方式と合格判定基準を決めるようなモデルを開発する必要がある。しかし,このモデルを作るには,まず原材料の統計的性質に関する仮定を設定する必要がある。

一般に,モデルは2つのグループにわけられる
(1)明確に仕分けされている原材料に対してのモデル
(2)流れている原材料に対してのモデル.これらのモデルの包括的概念は,多数の参考文献とともにJuran等を参照せよ

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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