コラム・特集

2.1  はじめに

IEハンドブック

第8部 品質保証

第2章 測定保証

2.1  はじめに

測定は品質管理システムの基本的要素の1つであると考えられている 製品開発,プロセス開発,そしてその後のプロセスおよび製品のコントロールにおいてなされる色々な判断,判定は,それらおのおのの目的のために集められるデータの品質に大きくかかってくる。こういった重要な領域で正しい決定をしていける能力は,そのために,次のようなものに関係をもってくる。

(1)十分な測定プロセスが存在すること
(2)各ジョブ毎に,それに適切な測定プロセスがきちんと選択されていること
(3)きちんとコントロールされた条件下で各測定プロセスが正しく実施されていること

しかし,優れた測定にとって欠くことのできないこういった要件が,自然に整うものではないことは経験から分かっている.逆に,こういったものは,理解のある経営陣がサポートしてくれる,十分に考えて作り上げられた測定保証プログラムがあるために整うのが普通である有益な測定値の価値と重要性は,どんなに強調しても十分とは言えない。経験を積んだ品質管理エンジニアなら,産業界の「品質問題」のうちかなりのものは,その根底にある真の問題が,不十分な測定プロセスにより作り出される不正確なデータにあり,これを明らかにし,解決すれば品質問題が解決されると即座にいうだろう。

この章の主たる目的は,測定に関する基本的なコンセプトを色々と紹介し,この知識を使って,どのように測定を評価じ改善していくかを説明することである.具体的には,役に立つ測定値というものの重要性を強調し,効果的でない測定プロセスを探知する方法を紹介し,測定プロセスとそれが作り出す測定値の品質が,どの程度のものか評価査定するための,すでに役立つことの分かっている諸手法を提供する。

測定上の問題を意味する兆候
経験から,測定上に問題点があると考えられるような状況がいくつも分かっている。そのうちのいくつかを次に述べる。

1.原因不明の「品質問題」がよく発生する.この状況は,測定能力が十分でないことを意味することが多い.
2.自分達が責任をもたされている製造プロセスに対し,その監督者がコントロールできないでいることに,はっきりと不満を訴えている。この状態も不十分な測定能力による場合が多い.
3.測定育旨力なり測定仕様に関する質問に対して,あいまいな返答とか,否定的な返答が戻ってくる.

本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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