コラム・特集

5.4 非サーボ制御ロボットとサーボ制御ロポット

IEハンドブック

第7部 製造工学

第5章 産業用ロボツトエ学

5.4 非サーボ制御ロボットとサーボ制御ロポット

操作上の観点から,ロボットは非サーボ制御によるかサーボ制御によるかのどちらかに分類される。

非サーボ制御回ボット
非サーボ制御ロボットの特徴は高速運動と繰返し精度がよいことである。これらのロボットは比較的コストが低く,操作,プログラム作成,保全が簡単である。しかしながら,非サーボ制御ロボットの各軸は不連続なプログラムできる位置が少数であるという制限がある。

非サーボ制御ロボットのシーケンス・コントローラーは,動く軸に設置された弁を制御する信号を送ることによって動作を開始する.弁が開き,軸を動かすアクチュエーターに空気か油を注入し,軸が末端に達すると,リミット・スイッチが制御弁を開める命令をする制御器に信号を送る。そして,シーケンサーは新しい命令信号を割り出し,制御器がそれらを送り出す これらの信号は制御弁あるいはグリッパーのような外部装置に伝わる。このプロセスは完全な連続ステップの実行が終了するまで繰り返される。

非サーボ制御ロボットのプログラミングは,シーケンサーで目的の連続動作を行わせ,また各軸の末端の調整かスイッチの調整で行われる。このようにシーケンサーはプログラムによって幾つかの運動能力を与えるが,それは各軸のポイントをセットできるだけである。

サーボ制御ロボット
ー方.サーボ制御ロボットは各軸の移動限界内では,どこでも位置決めできるので,大きな位置決め能力を持つ。また,このようなロボットは動作速度や,加速度と減速度の大きさをユーザーが指定することで,重い負荷動作に対してより正確な動作の制御を可能にする。しかしながらサーボ制御ロボットは複雑なために,より高価で時おり信頼性に欠ける。

サーボ制御ロボットはメモリーから,前もって入れられた位置データを呼び出し,各アームの軸に対する動作命令の信号を出し,その信号によって作動する。個々の軸が動くにつれて,軸に取り付けられたフィードバック装置は,実際の軸の位置と目的位置との誤差量を絶えず読み取る。軸がその目的地に近づいていることをフィードバック装置が表示すると,軸は制御されて止まる.そしてプログラムされた位置で実行されるあらゆる作業が遂行される。

サーボ制御ロボットの経路制御操作には,ポイント・ツウ・ポイント(point― to― point),連続経路(continuous path),制御経路(controlled path)の3つの基本モードがある。

ポイント・ツウ・ポイント(Point― to― Point)
このタイプの経路制御は簡単で最もよく使用されている制御法である ティーチングは,軸の様々な位置を組み合わせてロボットとエンドエフェクターに目的位置を与えるまで,ロボットの各軸を個々に動かすことによって行われる。この目的位置あるいはポイントに達すると,それをメモリーにプログラムし.それによってロボットの各軸の個々の位置を記憶する。

これらの記憶されたポイントを繰り返すとき.各軸はそれが最終位置に達するまで,最大あるいは限界速度で動く。その結果,幾つかの軸は他の軸よりも速く最終値に達する。そして軸間の動作を調整しないので.ポイント間のエンドエフェクターの経路と速度は簡単には予測できない。このために,ポイント・ツウ・ポイント制御は,ポイント間の経路と速度を考慮しない最終位置が重要である場合に使用される。

連続経路 (Continuous Path)
この制御方式はスプレー塗装などのように,エンドエフェクターの経路が重要な場合に使用される.装置は一般に特定の位置に静止するような必要はなく,ポイント・ツウ・ポイント制御を用いた適用と用じような機能を実行する必要もない.一般に,この制御方式を使用しているロボットは装置をつかみ,動作を繰り返しながら正確な方法と速度で目的経路に沿って動く。

制御経路(Controlled Path)
この経路制御方式では, ミニコンピュータかマイクロコンピュータをティーチングと操作の間中,ロボットの軸を調整し制御するのに使用している 制御経路システムは,ポイント・ツウ・ポイント・システムと連続経路システムの両システムの好ましい特性を持っている。ティーチングの間,制御経路システムでは,オペレーターは個々の軸に命令することなしに,ロボットを目的ポイントに位置決めする。また,装置をつかみ,動かす必要がない。

例えば,オペレーターはアームに,上下,伸縮,左右,まっすぐに動くように命令することができ,またこの“制御される軸”の動作を終えるために、適当な軸に必要な命令をコンピュータに出させることができる。またティーチングの間,オペレーターは目的経路を与える必要はなく,ただ1つの最終ポイントを決めることだけでよい。また繰り返しか自動操作の間,コンピュータは設定された最終ポイント間を,目的速度で制御経路(一般に直線)を自動的に決定する。この経路制御方式は,プログラムされる必要のあるデータ・ポイント数をかなり少なくすることができ,なおかつオペレーターはロボットのアームの精度の高い動作を得ることができる。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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