コラム・特集

4.1 初期のオートメーション

IEハンドブック

第7部 製造工学

第4章 オートメーション


4.1 初期のオートメーション

工作機械のオートメーションは3つの基本的なブロック,すなわち工作機械,マテリアル・ハンドリング,そして制御装置からなる。

今日知られているオートメーションは,第2次世界大戦中に発達した。しかしオートメーションは,それ以前に出現していた。20世紀初頭,人口と需要がふくれ上がるにつれて,生産性に対して従来の工作機械を改善する必要性が明らかになった。この必要性に答えるために“特殊な”工作機械が開発された。

初期の工作機械は,旋削,フライス削り,あるいは穴あけのような単一の機械加工を行った。それぞれの機械は,単軸でひとつの工作物に1種類の加工を行い,そして作業員1人を必要とした。工作物に要求されるすべての機械加工を行うために,多数の単能機械を生産ラインに配列することが必要であった。普通,工作物はある機械から次の機械へと運ぶ手動のローラ・コンベヤによって供給された。

これらの初期の生産ラインによる生産高は,工作物を取り付け,機械加工し,そして取り外す時間,および加工機械の間を運ぶために費やされる時間によって制限された。これは,多軸機械の開発によって部分的に改良された。多軸機械は, 1台の原動機が歯車列を介して数本の軸を駆動し, 1台の機械で複数の作業を行う.機械加工時間サイクルは変わっていないが,各サイクル時間中に多くの機械加工作業ができる。そして,いろいろな機械加工を1台の機械に1人の作業員がついて行うことができる。

複合機械,多軸機械,シングルステーションエ作機械によって生産性において大きな進歩が現れはじめた。この概念は,工作物表面に行われる異なった加工のいろいろな組み合わせのすべてを, 1台の機械で1人の作業員によってできるようにした。この概念によって,生産ラインに必要とされる多数の機械を削減することができ,また作業員1人当りの労働生産高が増大した。取り付け――機械加工ーー取り外しの総時間は変わらなかったが,より少ない機械と作業員で済ますことができたので,生産性は飛躍的に向上した。

インデクシング・マシンやトランスファ・マシンの出現によって,1人の作業員で,数台の機械加エステーションで加工される工作物をコントロールすることが可能になった。さらに作業員は,機械加工が行われている間に工作物の取り付け,取り外しができたのである 取り付け,取り外し機能を機械加工機能と組み合わせることによって総サイクルタイムが削減された。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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