コラム・特集

3.6 VEの行動と組織について

IEハンドブック

第7部 製造工学

第3章 価値工学

3.6 VEの行動と組織について

VE過程が合理的で組織的であっても,その基礎はチーム内の人々の効果的な使用にある いったん人々やチーム,組織,感情,支配力を過程に加えると,過程は複雑になる.VE過程においては,よく見られる以下に述べる問題や障害を考慮に入れなければならない。

1.価値工学は普通チームによって実行される。チーム員たちは時間を浪費したり,よけいに考えすぎたり,決定を避けたがる.
2.VEに関係する人は普通,他に仕事があり,忙しい人である.
3.強固で偏った主張がよくある.
4.VE研究の結果は特に,設計者,計画者,意思決定者をおびやかすかもしれない.

もし研究の組織や行動の面が早くから考慮されたなら,VEの研究の成功は高まる。障害は発生する前に予知され,計画に入れることができる。考慮されるべき点は以下のようなことである。

1.VEの組織化
VEの組織はプロジェクトの選択をしたり,過程を用いるのと同様に重要である。たずねられなければならないいくつかの重要な質問がある.どのようにしてチームは組織されるべきなのか? 何人の人が含まれるのか? 彼らの出身はどこか? レベルはどれくらいか? チーム員は組織のレベルに合っているか? 意思決定者はまた実行者であるか? リーダーは誰にすべきか? 各メンバーの役割はなにか? チームの報告は誰がするのか? 時間はどれくらい必要か?これらの質問やその他のものは,VE過程の初めに述べられなければならない。これらおよび,これらと同様の質問の解答はLashutkaと同様に,初期段階のセクションで論議される。

2.意思決定
チームで意思決定をどのようにすべきか? チーム外では誰が勧告案に影響を与えたり,拒否したり,認めることができるのか? 認可にはどういう過程が必要か? 勧告案を握りつぶさないで管理者の意見をどのように決められるのか? チームの意思決定者は彼らの組織を代表して,代弁したり意思決定することができるか? 最も大切なことは,実際にどのようにして意思が決定されているかをVE過程で早く分析することである。

3.賛同を得る
VE勧告案は,それを実行するために委員会を通過したものでなければならない。誰が実行のために計画を立てるのか? 誰が影響を受けるのか?誰が得をし,誰が損をするのか? 誰が勧告案に対して支配力を持っているのか? 鍵を握る当事者たちの賛同を得るためにどのようにするのか? 再び賛同が得られるように分析ヒン,必要な賛同を得るための計画を立てなければならない。

4 効果的なミーティング
チームは能率よく仕事をすることもできるし,時間を浪費したり,つまらない意思決定をしたり(何もしなかったり)もする チームの構造および活力はVE過程,方法論などで維持されるそれらは良い意味での競争をうながし,感情的な対立を少なくする。それらは詳しく,正しいレベルでのチームワークをうながす。しかし考慮されなければならない問題は次のとおりである。どのようにして,VEをすばやく始めるチームを用意するのか? どのようにしてミーティングの健全さをチェックするのか? メンバーがミーティングに参加しなかったり,家で仕事をしなければどうするのか? などである。

チームやその中の人々はVE過程を複雑にする可能性がある。行動科学の見地から注意深く取り扱わなければならない。将来のことを考え,問題を予測し,それらを扱うために注意深く計画しなければならない。現行のVEプロジェクトを行う前に,チームで結成する研究会(workshop)はたいへん効果的である。

研究会の日的は,(1)メンバー間のコミュニケーションの手段を見出したり,グループとして共に働くことをうながす。(2)問題を分析したり,意思を決定したり,チームとして働くために,グループの技能をうまく用いることである。チームをつくったり,過程を形成する上でいくつかの特月りな文献がある。Reigle はまた。すばらしく行動的で組織的な関係をうまく述べている。組織における行動科学の面に関する,さらにすすんだ情報のために21章や22章を参照された。

 

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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