コラム・特集

1.1 はじめに

IEハンドブック

第6部 人間工学


第1章 精神運動作業能力

1.1 はじめに

この章の目的は,精神運動パフォーマンス(Psychomotor Performance)の性質や特徴を作業研究者など実務に携わっている人々によく知ってもらうことである.精神運動パフォーマンスをよく理解すれば,職務計画,作業標準や金銭奨励制度の設定,作業方法の改善,人事の選抜や訓練を効率よく行うことができるようになる。

精神運動パフォーマンスとスキルの定義
精神運動作業は,作業者が目的達成のために身体をうまく調整して動かすことを要求する作業のすくを指す最初に2つの用語を定義しておくべきだろう。脳計申運動パフォーマンス」というのは,課題完了時にオペレーターが達成した成績水準のことをキ旨す。したがって,精神運動パフォーマンスの水準の高さが問題となる。「精神運動スキル」は,オペレーターがなしうるパフォーマンス(つまり達成)の潜在的水準のことを指す.高い水準のスキルは,オペレーターがその動作をスムーズに協調させたり,微細にまた速く動作している時にみられる。スキルが増していくにつれて,行動を観察して測定できる変化は小さくなるが,パフォーマンスはだんだんと容易になり,オペレーターの注意を次第に必要としなくなる。

精神運動パフォーマンスを含む作業の例
精神運動パフォーマンスは広範囲にわたっているが,すべての作業活動で生じるわけではない。多くの活動では,もっぱら精神的および意思決定的スキルが必要とされる。ほとんどの管理作業や多くの検査作業はこの種類この章は2番目の著者がパーデュ三大学に在籍していた時に準備されたものである。 したがってその内容にベル電話研究所の意見は必ずしも反映されていないに属している。しかし,精神運働パフォーマンスは,次のような広範囲の種類の作業で重要な要素となっている。

・手作業(例:包装)
・道具を使う手作業(例:ねじ回し,筆記)
・単一目的機械作業(例:コイル巻き機の操作,コンピュータのデータ入力またはキーパンチ,タイプ打ち,自動車の運転)
・多目的機械作業(例;工業用ミシンの操作)
・集団機械作業(例:紡織・紡績機械システムの制御)
・非反復性作業(例:装置の修理)

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

関連記事一覧

2019ものづくり公開セミナーガイド

B2Bデジタルマーケティングセミナー

ものづくり人材育成ソリューション

マーケティング分野オンラインセミナー