コラム・特集

3.4 実施

IEハンドブック

第5部 人的資源の評価と管理


第3章 人事考課

3.4 実施

手続き
どのようにして評定プロセスを立案し,命じられたフオームを適切に仕上げ,評定面接を導き,不一致をなくし,完成したフオームをいかに処理するかについて,評定者に一律の実施説明書を用意するために手続きを踏むことが必要である。

コミュニケーション
人事考課システムの成功は,プログラムの目的,要求するもの,手続上の事項を,伝達するために与えられた時間の総量と密接に関連している。

プログラムの公表
プログラムの告知は,プログラムを利用する全監督者とそのプログラムで評定される全従業員にいきわたる必要がある 告知には,評定者の訓練期間と共に従業員のオリエンテーション集会がもたれることを指摘する必要がある。また,プログラムは組織の最高首脳部により支持を受けていることも,当然明言すべきである。

監督者(評定者)への訓練
人事考課に対しての監督者の訓練の目的は,そのようなプログラムに対する合理性について知らせるため,プログラムにおける評定者の役割と義務を説明するため評定資料の使用について説明するため,そして好結果の人事考課面接の導き方を指導するためである.評定者訓練の重要性が,過大に強調されることはあり得ない.なぜなら, どのような評定プログラムの目的,方法,機構,あるいは形式などよりも,・監督者の表示する興味,能力,態度がより大切なためである。

部下(被評定者)へのオリエンテーション組織の大月ヽにかかわらず,評定プログラムの目的や手続き上のことごとを説明し,そのプロセスにおける従業員の役割を明確にするために従業員オリエンテーション集会が持たれることを示唆する 質疑応答を許す十分な時間をスケジュールに組み入れなければならない。

問題点
どの人事考課システムにも,あらかじめたてた目標のいくつかを達成しそこなうことになるかもしれない弱点と問題点が存在するであろう。

判 定
よく意味が明らかにされた評定プログラムにおいてさえ,パフォーマンスの判定は,主観的で一方に片寄っているといってよい。評定者の部下1人1人についての感じ方の違いによるためである 評定は評定者自身のパフォーマンスの認識いかんによっても,左右されるということがわかっている.もう1つの葛藤が生じるのは,それぞれの評定者は判定し,かつ指導するという二重役割を持つためである。

評定者
仕事の達成の仕方についての様々な認識の違いが,評定者の評定に重要な影響をもつ.不完全な情報や観察は,監督者の客観的評定のじゃまになる。

基 準
パフォーマンスの基準は,評定される従業員が,パフォーマンスや目標の容認基準を十分に理解することを保障するほどいつも十分に,明確で一致したものではない。

政 策
多目的な目標は,評定者を混乱させる もし,昇進,昇給, レイオフに関する決定が,実際に人事考課の結果にもとづいて行われるのなら,その評定は非常に重要である.プログラムの信憑性がそれらの決定に関連があるので,従業員や評定者がプログラムの形式,基準,評定の重要性を明確に理解していないと,信憑性は破壊され法律要件と公正雇用機会(EEO)の要求される。人事考課システムは,申し立てられた差別の告発に関しての調査権限をもつ政府の様々な部門によっての緻密な監視に従っている。その結果,雇用者は自分たちの人事考課の方法が理にかない,また,いかなる仕方でも影響を受ける佃りに対して差別を行わないことの証明を要請される。

人事考課の結果が,昇進,異動, レイオフ,訓戒,成績による昇給,訓練の選抜に用いられるときに,主観的なものよりもむしろ客観的な人事考課の重要性が明白になってくる。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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