コラム・特集

1.4 結論

IEハンドブック

第5部 人的資源の評価と管理


第1章 パフォーマンスの主観的側面

1.4 結論

 

パフォーマンスの評価(人事考課)
一人の人間のパフォーマンスを,他の者が形式ばらないで判断することは,毎日経験することである.産業界では,一定の形式によった組織的な手続きのある様式を用いて,定期的にこのような主観的反応を「客観化」するのが普通のやり方であるこのような手続きは,performance evaluation, merit rating, personnel evaluation,performance appraisalを含む多数の異なった名称をもっている。マコーミック(McCormick)とイルゲン(Il gen)25は,多数の技法を記している。

それには,評定尺度法,成績順位法,一対比較法,限界事例法,行動照合法を含んでいる。これらの諸技法は,人的能力開発の際,訓練の必要点を決めるとき,賃金を決めるとき,昇進を決めるとき,研究評価の基準として,多領域で利用される。このような諸技法は,主観的判断の利用法を含んでいるので,尺度の開発及び使用法についてこの章で言及した多くのアプローチは,人事考課に適用できる.事実,組織のパフォーマンスという広い局面では,人事考課と会社の業務にまつわる態度・意見調査は,その両者ともシステムの効果的であることの重要性を査定する限りにおいては補足的方法と概説されるかもしれない。人事考課の問題は,第5部第3章で詳しく取り扱われているので,ここでは詳述されていない。

いくつかの注意
本章では,尺度と質問紙の開発と運用に関する多くの出版物のことは述べない.これらは評定者の偏見,ハロ―効果,評定の不安,回答への重みづけ,妥当性と信頼性のような考察を含んでいる.主観的反応を評定することに関して,良質のデータを得ようとするなら,観察を必要とする多くの「優れた」実践がある(McCormickとIIgenの討議を参照25).もし,これらの出版物と実践に熟知していないならば,誰かよく精通している人を捜すことである。

 

助力が必要なとき
IE技術者やIE部門の社員が,主観的反応の測定をする方面の専門知識に欠けていたら(そのケースになりそうなとき),助力が必要となる。大きな会社では人事部門が,特に適任の産業心理学者や組織心理学者を擁しているときには,援助することができるであろう。どんな場合でも,この部門との連絡は続行されるべきである.むしろその部門は,研究に対する負担を引き受けることを望むかもしれない(あるいは,引き受けることを主張するかもしれない)。

これは人事部門あるいはIE部門のいずれかが,どうしても研究を行うということを意味するものではない.本章で検討したような仕事の主観的な局面のいくつかの研究(例えば,ストレス,疲労,努力,快適さ,悩み)は,企業内の社員によって効果的に行うことができる.しかしながら,労働態度,職務満足の領域では,従業員は監督者との関係や経営効果や会社の経営政策のようなトピックについて,自由に話すことをしぶるということを知らなければならない 彼らはその場の思いつきの意見・判断を簡単に述べたことが,監督者に役に立つようになるかもしれないということを恐れる。この場合,従業員は単に確実に根拠のあるデータを提供するものではない。従業員の信頼を得,データの信頼性を確実にするような論点が問題となっているときには,必ず研究は企
業外の人員によってのみ実施することができる.考慮すべき援助の資料は,次のものを含む.

1.産業のおよび(または)組織の,人間工学とあるいは人事考課の領域における有能な専門家を有しているコンサルタント会社.
2.テストの出版社―一大企業のあるものは,これらのサービスを提供できる独自のスタッフを擁している.
3.時とすると,大学の産業公開講座サービス.
4.個々の大学教授たち

特別な資料を勧めるのはしIE技術者は自分が考えているコンサルタントや会社の資格認定書をチェックする際への良い助言をしよう.個々の心理学者の場合,今日のたいていの州ではある種の証明書か,専門家として仕事に携わるための免許を必要とすることに注意すべきである.最後に,もしIE技術者が,コンサルタントの仕事に経験がないならば,クブラ(Kubr)の編集したガイドブックを参考にすべきである。標準化された尺度と,前述したSRA態度調査のような職務満足調査の商品としての利用の可能性に関しては,読者はマッコーミック(McCormick)とイルゲン(Ilgen)の書籍の附録Dを参照すればよい。それには沢山な出典のアドレスが記されてある。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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