コラム・特集

3.17 間接作業時間標準のためのストップウォッチ時間研究

IEハンドブック

4部 作業の成果測定と管理


第3章 時間研究

3.17 間接作業時間標準のためのストップウォッチ時間研究

保全,出荷,受入れ,工具室作業などのような間接作業に対して時間標準を設定する場合,ストップウォッチ時間研究,標準資料,計算式を利用する費用は,伝統的な方法を利用したときの時間標準から得られる利得を超過するだろう。「自在間接作業時間標準」と称される手法が開発されて,作業を遂行するに先立って十分に信頼のできる時間標準を設定することができる。

自在標準の背景にある原理は,遂行される間接作業の大多数をある1つの適切なスロットに割り付けることにある7 各スロットはそれ自体の標準をもっており,これは時間研究および標準資料とか計算式といったその他の伝統的方法を用いて,過去に類似の作業を調べて決められたものである 間接作業の範囲がほぼ20時間である場合,比較的に正確な標準を設定するためには,全部で20個のスロットすなわち標準が通常適正であると認められる。

自在時間標準システムを作成する場合に用いられる手続としては,システム作成の対象となっている間接作業についてかなり大きいサンプルを調べてみることである.典型的には,ストップウォッチ法を用いて200または300の時間標準を作成する。これらの時間標準は,間接労働部門が体験する全時間範囲をカバーするものでなければならない このような標準は,「ベンチマーク標準」と称されている。 次にこのベンチマーク標準は,番号順に並べられる。もし20種類の自在標準を作ろうとするのであれば,時間研究員はそのベンチマーク標準を正規分布またはガンマ分布状に分布させる.正規分布が満足な結果を与えることが実証されているが,ベンチマー
ク・ジョブの真の分布に対してはガンマ分布のほうがあてはまりがよい。

もし正規分布を用い,かつ20個のスロットを用いるとすれば,分布を20区分に分割する必要がある。そうすると各区分は,どのベンチマーク・ジョブが与えられた1つのスロットに割り付けられるかを決める 与えられた1つのスロットに割り付けられたベンチマーク・ジョブの平均値が,そのスロットによって特徴づけられる間接時間標準の値である 例えば,もし300のベンチマーク・ジョブがあり,20個のスロットが望ましいとすれば,正規分布に基づく各スロットの値は,下記のように計算される。

これらの20個のスロット値(自在間接労働標準)が,すべての新規間接労働作業に対する時間標準を設定するための基礎となる。新規の作業割り付けについて調べる。

場合,時間研究員はそのジョブをある1つのカテゴリー (スロット)にあてはめるのであるが,カテゴリー内では類似のジョブ(ベンチマーク・ジョブ)がすでに調べ られており,標準が設定されている。

本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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