コラム・特集

3.14 時間標準の保全

IEハンドブック

4部 作業の成果測定と管理


第3章 時間研究

3.14 時間標準の保全

ひとたび作業測定システムが導入されたならば,それ を十分に保全することが必要である。時間標準は常にある1つの特定の作業方法に基づいたものであるが,時間の経過とともに,少しずつ作業方法が改善されていく。このような作業方法の変化の源泉には相違がある。あるものは,職長,検査員,製品技師,方法技師,作業者などによってもたらされるだろう。作業方法の変化を誰がもたらすかには関係なく,変更がなされたという事実は,それによって影響を受ける作業部分の時間研究をやり直さなければならないことを警告している時間研究員が作業方法の変更の知らせを受けたならばできるだけ早く,その変更によって影響を受ける作業部分の時間研究を行って,時間標準を計算し直さなければならない 疑うまで もなく,時間標準が陳腐化してくる主な理由は,時間研 究員が作業者の時間研究をし直すことなく,忍びよる作 業方法の変化によってもたらされた時間標準のゆるみにある。

時間研究が行われたとき用いられていた作業方法が依然として用いられていること,ならびに設定されたレー トが適切であることを確かめるためには,定期監査計画 を調べてみなければならない。時間標準が積極的に利用されていればいるほど,その監査はしばしば行わなければならない。右記のスケジュールは,時間標準監査の頻度を決める場合の案内として用いることができる。

監査手続は,時間研究の対象となった作業方法の詳細を知るために,最初の時間研究の写しを入手する。次いで,時間研究員は現在行われている作業方法を観測しなければならな。もし作業の遂行方法になんらかの変化 があるならば,それによって影響を受ける。作業部分を時間研究しなおして,直ちに新しい時間標準を導入しなければならない。作業方法が変わっていない場合には,観測者は2ないし3サイクルの全体時間をチェックして,必要とする。正常時間が既設の時間標準と調和しているこ とを確かめなければならない。時間研究監査は,新しく時間研究を行うことを必要としない。それは,定められたレートが一致していること,および定められた作業方法が守られているか,または改善されたかを検証するための1つのサンプリング手続である。もし改善または変更があったならば,詳細な時間研究を新しく行わなければならない。

本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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