コラム・特集

3.11 標準時間の計算

IEハンドブック

4部 作業の成果測定と管理


第3章 時間研究

3.11 標準時間の計算

時間研究の対象となっている作業に対する標準時間は,要素作業標準時間の合計に等しい。標準時間は割り当てられた作業を処理するのに十分に訓練され,かつ正常ペースで作業する平均的な作業者が,その作業を遂行するために必要とする時間として定義することができる。

要素作業許容時間は,平均要素作業時間から計算される。これらの平均値に換算係数を掛ける。換算係数は,作業遂行度係数と1プラス適切な余裕率との積である。例えば,時間研究の対象となっているある1つの要素作業の平均時間が022分であるとしよう。割り付けられた遂行度係数は110%,付加されるべき余裕は正常時間の16%であるとしよう。 この要素作業に対する許容時間は,次のとおりとなる。

許容時間=(022)(1.10)(116)=0281分

この作業を遂行するための標準時間を求めるには,上で求めた許容時間を,この時間研究の対象となっている。その他の要素作業の許容時間に加える。

標準時間の表し方

比較的短時間の作業時間標準は,100単位当りの生産所要時間で表される。この形で表されれば,その標準は,その会社の色々な報告システムとうまくかみあう。例えば,327分/個という時間標準は,545時間/100個と表される。この形ならば,作業者の能率と,刺激賃金方式が適用されているときの日々の稼ぎ高を容易に計算することができる。もしある作業者が上述の時間標準に基づいて1日 に164個生産し,その作業者の基本賃率が850ド ル/時間であるとすれば,そ の作業者の能率と日々の稼ぎ高は次のように計算される。

能率=5.45×1.64/8=111.7%

  稼ぎ高=8.50×8×1.11=75.96ドル

時間標準を,分/個および時間/100個の両方で表現するのはよい考えである。なぜならば,もし作業者が1単位の産出物の生産に割り当てられた時間 (分単位)を知っているとすれば,より容易に時間標準に関連づけるとができるからである。

本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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