コラム・特集

3.1 定義と目的

IEハンドブック

4部 作業の成果測定と管理


第3章 時間研究

3.1 定義と目的

時間研究は,規定された方法の作業内容の測定に基づいて,与えられた1つの課業を遂行するための許容時間標準を設定する手法であり,これには正当な疲労余裕,人的遅れ余裕,避けることのできない遅れ余裕を含む。時間研究の目的は,企業がその効率的かつ有効な管理運営のために企てた直接,間接のすべての作業に対して信頼のおける時間標準を設定することにある。

信頼できる時間標準を用いて,つねに産出量を最大にするよう。したがって労働と設備の両方を高度に活用するよう作業を計画することができる。差異報告制度を導入することができ,それによって管理を簡素化することができる。管理者は実際時間と標準時間と の間の差異を 調べて,必要に応じて適切な処置をとることができる。

 

標準時間は,方法工学にも役立つ時間はすべての作業に対して1つの共通な尺度であるから,時間標準は同じ作業を行う色々の方法を比較するための基礎となる。標準時間は,刺激賃金方式に対する基礎としての役目を果たす。標準時間なしに,作業者が産出高に比例して報酬を受ける場合,刺激賃金方式を導入することは全く非実際的である。その上,標準時間は利用可能な空間の効率的な配置を行うための手段として役立つ。

時間はそれぞれの種類の設備がどれだけ必要かを定めるための基礎となるから,正確な時間標準は工場能力を定めたり, 労働力と手持ちの仕事量とのバランスをはかるための手段となる。時間標準は,新しい設備を購入したり,生産管理を改善したりするための基礎となる。

信頼できる時間標準を作成するさらに1つの目的は,生産に先立って正確な原価を決定するための手続きを進めることにある。

計測された時間標準を適用することによって高められると思われる。その他の管理手法のなかには,予算統制,監督者ボーナスの決定,品質要件の維持などが含まれる。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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