コラム・特集

1.1 作業測定手法

IEハンドブック

4部 作業の成果測定と管理

第1章 作業成果標準 : 設定・成文化・活用・保全

1.1 作業測定手法

作業測定システムを展開するには,4段階ある作業成果標準,すなわち生産割当量を設定しなければならない。これが設定されたならば,この生産割当量を達成するための成文化の方法を定めなければならない。この成文化の過程をとおして,管理者は作業成果標準を活用することにより,生産を阻害する問題点を排除して生産性を改善することができる。

このような問題点がなんらかの規則性をもって現れる場合,それらの問題点が作業成果標準の保全過程の引き金となり,それによって作業測定システムを真に生きたものとし,また管理者は自らの担当する生産工程から期待される生産成果を真に予測することができるのである。

これらの4段階の各々はそれぞれ別個に分析できるけれども,これらの4段階はすべて相互にうまくかみあわなければならず,それらが調和して作用するとき,いわゆる「総合的作業測定システム」を作り上げるのである。

 

作業測定の方法を選ばなければならないが,その測定手法は全く任意的なものであるかもしれなく,生産割当量を決めるのに単に過去の経験を利用するだけのものであることもあろう。

反対に,それは極端に精巧なものであって,0.0006分 (=1/100.000時間)までに詳細な動作要素の合計を用いるものもあるであろう。作業測定の精度は,作業のおかれている周囲の状況によって決められる。選ばれた作業測定手法の妥当性の検証方法も,その複雑度からいって,信用制度から簡単な時間票さらには精巧に作られた詳細なコンピュータ分析まで広範囲にまたがる。その過程全体の狙いとするところは,よい情報とそれに伴う責任とをとおして原価を低減し,管理することにある。

 

このような総合的作業測定システムが機能しはじめたならば,生産性が目標量を達成しているかどうかを確かめるために,そのシステムの機能状況を続的に監査しなければならない。 本質的には,所望のまたは期待された生産性水準を確保するために,この作業測定システムの全過程を絶えず監視していかなければならない。

作業成果標準を設定し,成文化し,活用し,保全していくというこの全過程の各部分部分を学ぶことによって, 各部分がどのように個別的に機能し,また生産性を向上するための1つの総合的な手続きを形成するために ,それらの部分部分が連係してどのように機能しているかについて知ることができよう。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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