コラム・特集

5.3 機械干渉の諸問題

IEハンドブック

第3部 メソッド・エンジエアリング

第5章 機械干渉:作業員への機械割り

5.3 機械干渉の諸問題

機械干渉問題を扱うために開発された初期の手法は,主として繊維産業を対象としたものであった。しかしながら,次の例で示すように,いろいろな業種の多くの場合,「機械」の干渉の問題が起こっている。

1 社内のいろいろな部門の人が,必要とする工具や材料を取りに共有倉庫にやってくる。人が「機械」に , 倉庫が作業員または修理員に相当している。この場合 , 機械間を作業員が移動する時間は,通常ゼロと考えてよい。

2 入港する各船舶が,ある期間,限られた数のバースのうちの1つを必要とする。

3 織布工程では,作業員による定期的なチェックが必要である。糸が切れたり,糸を供給するコーンが空になり取り替えが必要となるからである。これらの作業は,非常に短い時間のものであるため,1人の作業員に何台もの機械が割り 当てられる。ただし, 1人の作業員では,同時に1個所しかかかれないので,複数の織機が停止することがよく起きる。

4 複数のプロセッ サー(CPU)と 複数のメモリーモジュールとで構成されているコンピュータ・システムを考えてみよう。ここでは,各CPUが ,それぞれのメモリーモジュールにアクセスできるようになっている。CUPが機械,メモリーモジュールが作業員に相当している。このようなシステムでは,個別のコンピュータ・プログラムが同時に同一のメモリーモジュールにアクセスすることがあり,干渉の起こる可能性がある。

5 1人のウエートレスに割り当てるテーブルの数や , 救急処置室における看護婦の適正な人数を決めたり , 空港での荷物取扱い従事者の最適人員を割り当てたりすることも ,機械干渉問題と現実に類似したものである。

 これらの状況はすべて,顧客がランダムに到着し,サービス時間(要求されるサービスのタイプによっている) がそれぞれ異なるものである.顧客がすぐにやってこないときは,アイド ル時間(待ち時間,干渉時間)が発生する。また,多くの顧客がサービスを要求すると,待ち行列ができる。後で述べるが,このような干渉問題に対する解決法には,待ち行列理論(第13部第7章参照)をベースにしたものが多い。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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