コラム・特集

5.1 はじめに

IEハンドブック

第3部 メソッド・エンジエアリング


第5章 機械干渉:作業員への機械割り

5.1 はじめに

製造システムのタイプによって,機械干渉として知られている現象が,実務上,非常に重要な問題になることがある。この問題を単純化し,同種類の何台かの機械に対して, 1人の作業員または修理員が配置されているものとしよう。機械は定期的に停止するが,修理員(作業員)によって修理(操作)されるまで,生産は続行されない。もし2台以上の機械が同時に停止(故障)すると,そのうち1台の機械しか一度には取りかかれない。故障した残りの機械は,修理を待たねばならないので,これらのアイドル状態の機械は,非生産的なものとなってしまう。この待ち時間のことを「干渉時間」と呼ぶ(すなわち,故障機械がお互いに「干渉」しあっている。

修理(手扱)時間と干渉時間の両方が生産損失になっている。(機械および作業員の)生産量は,以下の項目の関数である。

1.故障発生間隔の時間の分布
2.修理時間の分布
3.修理員の機械間移動時間の分布
4 作業員に割り当てられた機械の台数

機械干渉の基礎的な問題とは, 1人の作業員に割り当てる最適な機械台数を決めることである。さらに関連間題として,ある特定の機械台数のもとで,なんらかのメジャーすなわち目的の組み合わせに対して最適化するための修理員の人数を決めることがある。ここでの目的とは,生産量の最大化,機械や作業員のアイドルによるロスの最小化,需要に見合うとか予算内に収まるといった制約のもとでのコスト最小化などである。

そのほか重要と思われる質問事項として,次のようなものがある。

1.機械干渉時間は,どのように計算され測られるか?
2.サイクル時間 (すなわち,加工品1個を生み出すための総平均時間)およびそれによる期待生産量は,どのように計算されるのか?
3 作業員が次に行う作業または修理をどのように決めるべきか?

本章では,インダストリアル・エンジニアがこれらの質問に答えるのに役立ついくつかの手法やモデルについて概説する。この分野における従来までの研究の断面を紹介するものである。これらの手法について,要求される仮定,適用の範囲,必要なインプットと得られるアウトプットというように詳細に述べている。この要約については,図表3.5.7および358に示した。いくつかの 手法は,機械干渉時間見積りのために,そのまま使えるようにした。そのほかの技法については,既存の詳細文献を読者が利用する際に役立つ程度の知識を紹介する。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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