コラム・特集

4.5 各ステーションヘの要素割当の順序制約

IEハンドブック

第3部 メソッド・エンジエアリング


第4章 組立ラインバランシング

4.5 各ステーションヘの要素割当の順序制約

特定のサイクルタイム( 期待生産量により決定 )内での各ステーションヘの要素作業の割り当ては,各要素に順序制約があるため複雑である 。多くの場合,組立要素作業は,製品を組み立てるのに必要なすべての組立作業を,合理的に分割したものである。この分割は,手を伸ばす,掴む,移動する,挿入する,といった基本要素の数を最小限におさえた作業要素を作り出すことができる。場所的制約のために,いくつかの作業要素はこうしたやり方で再分できないこともある。

順序図は,それぞれの作業要素の間の順序制約を,図に示したものである。図表3.4.4に示すダイヤグラムは , 簡単な9つの要素について,ホフマンが作成したものである。

このダイヤグラムでは,要素2と3は ,要素1の完了以前にはできないが,要素1が完了した後なら,要素2と3のどちらの順でも行ってよいことを示している。その他の作業要素も,これと同様な順序制約を示している。ある要素を実施するに当たっての,こうした制約を見ると,組立を完了するためには,たった1つの順序ではなく,沢山の順序があることが分かる。図表3.4.4に示す例では,24通りの異なる順序がある。

順序図情報は,先行順位マトリックス(視覚的特性はない)の形に簡単にまとめることができる。図表3.4.5 のマトリックスは図表3.4.4に示した9つの要素の優先関係を示したものである。

このマトリックスで「+1」は iの要素に対して, iの要素が優先する関係を示している。 たとえば,要素 3 は要素4に優先する「0」は関係ないことを示す。この関係は,対角線上のマトリックスの各欄へ,判りやすく記入することができる。しかし,5と6,7と 8などのような無関係な要素の組み合わせも示している。さらに,「-1」は jの要素に対して, iの要素が従属関係にあることを示している。こうした情報はまったく余分なものである。というのは,それは+1の関係で,すでに意味づけができているからである。先行順位マトリックス以外の様式では,-1の関係を記入することはない。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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