コラム・特集

4.3 組立ラインバランシングの基本概念

IEハンドブック

第3部 メソッド・エンジエアリング


第4章 組立ラインバランシング

4.3 組立ラインバランシングの基本概念

組立ラインの基本的考え方は,コンベヤのようなマテハン設備によって,比較的固定した組立ステーションを通って運搬する過程で,だんだんと製品が組み立てられることである。分業の原則を通じて決められた要素作業を,どのステーションでも,ほぼ同じ作業量になるように割り当てる。各作業者は自分のステーションで,特定の要素作業を受け持っている。そして,それぞれの生産ユニットが,各ステーションを通過する時,作業者は自分の要素作業を繰り返 行うのである。タッグルの書いた図表3.4.2は代表的な組立ラインのレイアウトを示したものである。

組立ラインバランシング問題として,一般に認められているものに,次に述べるセルバソンの定義がある「アイドルタイムの総量を最小にし,平等に与えられた作業量を,与えられた組立ラインスピードで実施する作業者の数を最小にすること」この定義は「バランスロスの最小化」として知られている。「バランスロス(Balance Delay)」とは,それぞれのワークステーションに割り当てられた, 不平等な総作業時間から生ずる。全組立ラインの中のアイドルタイム,と定義する。まれなケースではあるが, 完全なバランスが達成でき,アイドルタイムが無くなるということもある。

キルプリッジとウエイスターは,色々な組立ラインバ ランシングによって生ずる,各ワークステーションにお けるアイド ルタイムの変化を研究した。彼らは,高いバランスロスは,要素作業時間のパラツキの大きさと,高度な機械化に関係することを示した。さらに,特定の製品の組立ラインシステムにおいて,高いバランスロスを 導くには,3つの顕著な要因があることを仮説した。それは,要素作業時間のバラツキの大きさと,高度な非弾力的な機械化と,サイクルタイムの無差別な選択であった。しかし,周知のように,サイクルタイムは特定の必要生産量によって決まるものであり,それによって,必ずしも次々と高いバランスロスを導くものではない。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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