コラム・特集

3.13 グループ発想法と産業界への応用

IEハンドブック

第3部 メソッド・エンジエアリング


第3章 分析図法

3.13 グループ発想法と産業界への応用

 

プレ ーンスト ーミング

創造的アイ デアを 生み出 すために,近年グ ルー プ 発想 法が 人 気を 集めている なかで最も 有名な 方法がブレーンスト ーミ ン グである。これは与えられた課題にたいして,グルー プによる討議形式で解決案を出 方式である 。

会議でメンバーから出されたアイデアは ,その数と質の点で,同じ人達が一人ずつ別個に考えたアイデアの合計よりも勝っている。 現在の作業方法の分析と改善にこの手法を使う場合は , 一般に前述の「質問法」と併せて使われる。

 

計画的変更運動

アメリカのプロクター・アンド・ギャンブル社では , 「計画的変更運動」というものを,全社的に進めているマ ネジャー1人 当りの節約額は,そのむかし 運動開始第1年で400ドルだったのが,1977-1978年,年で43,000ドルとなった。このように節減額は実に1,000倍にもなっている。

「計画的変更運動」は ,この企業が始めたいくつかのユニークな改善アプローチの1つで,一般の改善とは大いに違っている。一般に改善といえば,現在より効率的にすることであるが,ここでいう変更とは,今までと違 った方法という点に力点があって,成果は二の次という発想である 。一応,能率的に行われている作業でも ,このアプローチによると改善案が出やすい。 次に述べる原則は,計画的変更運動の中心的考え方である。

1 たとえ完全な方法でも,変更の余地は必ずある。
2 コスト1ドルごとに,それに見合う利益をあけるべきだ。
3 節約可能金額は,発生コストと同額である。
4 絶対必要なコストというものはない。

コスト ・ゼロ運動

プロクター・アンド・ギャンブル社では,またコスト・ゼロ運動という全社活動も行っている。同社はそれまで色々と改善をやってきたが,理想的な改善は,そのコスト自体を無しにすることだというのである。

コストの排除,つまり無くすためのアプローチとは,つぎのようなものである。

1 課題とする費用を選ぶ。
2 その費用を発生させている基本原因をつきとめる 。
3 この基本原因にチャレンジする。

a 基本原因を無くせないか 。
b「何故?」という質問法を徹底的に適用する。

設計的アプローチによる改善

グループ作業や流れ作業の改善のために,オードリックス(ORDLIX)とよぶ技法がある。 この実施成果から ,日本ではよく知ら れている。これは単にライン・バランシングだけでなく ,同時に行う改善について,立案者がアイデアを出しやすくする仕組みになっている。創造力の発揮を妨げる心理的障害を除くための,たとえば,次のような原則が,改善ステップのなかに織り込まれている。

1 改善の重点指向―総花主義や行きすぎの詳細分析を避ける。

2 問題が単純なほど,創造力は高まる―主な作業要素だけで,まず改善案の骨組みを作る。こうすることによって,面倒な細部を棚上げして,改善案の主要部分だけに,立案のポイントが絞られる。

3 絞れば絞るほど 良い案が出る一目標があると, 立案者は一層の努力を発揮しやすい_主な作業要素だけで,バランスをとった暫定案に,残りの微少な副次的要素を加えて,その結果できたネックエ程つぶしに改善努力を集中する。

 本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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