コラム・特集

3.12 チェックリスト

IEハンドブック

第3部 メソッド・エンジエアリング


第3章 分析図法

3.12 チェックリスト

両手動作分析図や人一機械分析図では,質問法の使い方はやや複雑になる。このような場合,M.E.マンデフレ(M.E Mundel)は次のチェックリストを提案している。

両手動作分析図に対するチェックリスト

基本原則

A 総ステップ数を最少にする
B 最適順序に組み替える
C ステップを組み合わせる
D 各ステップを,できるだけやり易くする
E 両手の作業バランスをとる
F 手を保持の目的に使わない
G 作業場所は身体のサイズに合わせる

質問事項
1 要素作業で「排除」できるものはないか ?

a 不必要なものはないか ?
b 作業順序を変えてみては ?
c 工具や設備を変えてみては ?
d 作業場所のレイアウトを変えてみては ?
e いくつかの工具を組み合わせてみては?
f 材料を少し変えてみては ?
g 製品仕様を少し変えてみては ?
h 治具や取付具を使っている場合,早締めクランプにしてみては?

2 手の移動で「排除Jで きるものはないか ?

a 不必要なものはないか ?
b 作業順序を変えてみては ?
c いくつかの工具を組み合わせてみては ?
d 工具や設備を変えてみては ?
e 加工完了品を落し込みで,箱に入れてみては ? (粗雑な入れ方でよい場合 )

3 手による保持で「排除」できるものはないか ? (保持はきわめて疲労しやすい )

a 不必要なものはないか ?
b 簡単な固定装置や治具が使えないか?

4 「遅れ」で「排除」または短縮できるものはないか ?

a 不必要なものはないか ?
b それぞれの手(または足)が行う作業自体を改 善してみては ?
c 他の手(ま たは足)と作業バランスをとり直しては ?
d 加工品を2個同時に作業してみては?(普通の作業員なら,生産は2倍近く増える )
e 片手作業に切り替えて,左右それぞれの並行作業にしては ?

5 要素作業で,やり易くなるものはないか ?

a もっと良い工具はないか?(力のかかる工具は , 握り部分に鋭い角がなく,また手との接触面積の大きいもの,軽作業には回し易く径が小さいものがよい)
b「てこ」の比率を変えてみては?
c コントロールや工具の位置を変えてみては?
(普通の作業位置に移す)
d もっと良い部品箱はないか?(手を突っ込んで掴みとるよりも,小物部品なら,滑り掴みの可能な形状の容器の方が良い)
e できるだけ運動の慣性を利用し てみては?
f 視覚の必要性を減らしてみては?
g 作業台の高さを変えてみては?(作業台の高さは,ひじから下が望ましい)

6 手の移動で,やり易くなるものはないか?

a レイアウトを変えて,距離を短くしてみては? (工具や設備を使用場所に近づけると共に,きるだけ使用中に近い状態で置く)
b 簡単な固定装置や治具が使えないか ?
C 別の身体部位を使ってみては?(下記の順位りストで,その仕事に適した先の順位のもの)

(1)指 ?(持続的に力をかけたり,極めて反復性が高い動作には,不適当)
(2)手首?
(3)前腕?
(4)上腕?
(5) 胴?

d ぎくしゃくした動きを,なめらかな動作に変えてみては?

7 手による保持で,やり易くできるものはないか?

a保持の時間を短くしてみては?
b 足で操作する固定具を,脚のような,より強い筋肉を使うように変えてみては?

 

人一機械分析図に対するチェックリスト

基本原則

A ステップを排除する。
B ステップを組み合わせる。
C 最適順序に組み替える。
D 各ステップを,できるだけやり易くする。
E サイクルのなかの機械稼動率を最大にする。
F 機械へ材料の挿入時間比率を最少にする。
G 機械の運転速度を,経済性の範囲内で最大にする。

質問項目
1 要素作業で「排除」できるものはないか?

a 不必要なものはないか?
b 作業順序を変えてみては?
c 工具や設備を変えてみては? てみては ?
d 作業場所のレイアウトを変えてみては?
e いくつかの工具を組み合わせてみては?
f 材料を少し変えてみては?
g 製品仕様を少し変えてみて?
h 治具や取付具を使っている場合,早締めクランプにしてみては ?

2 手の移動で「排除」できるものはないか

a 不必要なものはないか ?
b 作業順序を変えてみては ?
c いくつかの工具を組み合わせては ?
d 工具や設備を変えてみては ?
e 加工完了品を落し込みで,箱に入れてみては?

3 手による保持で「排除」できるものはないか ? (保持はきわめて疲労しやすい)

a 不必要なものはないか ?
b 簡単な固定装置や治具が使えないか ?

4「 遅れ」で「排除」または短縮できるものはないか

a 不必要なものはないか ?
b それぞれの手(または足)が行う作業自体を改善してみては ?
c 他の手(または足)と作業バランスをとり直しては ?
d 加工品を2個同時に作業してみては ?
e 片手作業に切りり替えて,左右それぞれの並行作業にしては?

5 要素作業で,やり易くなるものはないか ?

a もっと良い工具はないか ?
b「 てこ」の比率を変えてみては ?
c コントロールや工具の位置を変えてみては ?
d もっと良い部品箱はないか ?
e できるだけ運動の慣性を利用し てみては ?
f 視覚の必要性を減らしてみては ?
g 作業台の高さを変えてみては?

6 手の移動で,やり易くなるものはないか ?

a レイアウトを変えて,距離を短くしてみては ?
b 移動の方向を変えてみては ?
c 別の身体部位を使ってみては?(下記の順位リストで,その仕事に適した先の順位のもの )

(1)指 ?
(2)手首 ?
(3)前腕 ?
(4)上腕 ?
(5)胴 ?

d ぎくしゃくした動きを,なめらかな動作に変えてみては?

7 手による保持で,やり易くできるものはないか ?

a 保持の時間を短くしてみては?
b 足で操作する固定具を,脚のような,より強い筋肉を使うよう変えてみては ?

8 サイクルの順序替えをして,運転中の手作業の割合を,もっと多くしては ?

a 自動送りはどうか ?
b 自動材料挿入はどうか ?
c 人と機械の時間関係を変えてみては ?
d 切削終了時,または工具や材料の欠陥時に作動する,自動スイッチを設けては ?

9 機械時間を短くできないか ?

a もっと良い工具はないか ?
b いくつかの工具を組み合わせては ?
c 送りまたはカロエのスピードアップはできないか?

本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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