コラム・特集

3.2 工程分析図

IEハンドブック

第3部 メソッド・エンジエアリング


第3章 分析図法

3.2 工程分析図

ある製品についての工程系列,またはその一部に含まれる作業を,符号で図示したものが,工程分析図である。一般にこの分析図には,作業数量,移動距離,作業内容 (符号と説明),および使用設備などの情報が記される。作業時間が記されることもある。

同義語とし ては,流れ分析図,工程(または,作業員 ) 分析

工程分析図は ,工程,すなわち一連のイベント (事象) やアクティビティ(活動)を,生起する順序にしたがって記録する。技法の一つである.各種の時系列分析のなかでは,これはもっとも広く使われていて,代表的な技法である。

分析対象によって,つぎの3つのタイプがある。
1  製品 (または ,材料 )工程分析図  ある製品 または 材料を対象とした ,一連のイベント (事象)(図 表3.3.1)。

2  作業員工程分析図  ある作業員が行う一連のアクティビティ(活動)(図表3.3.2)。

3  設備工程分析図  ある設備を対象とした一連のイベント(事象) フォークリトのような搬送機器に対して,この分析は有効である。

作業員,材料,および設備の3つの経営資源を組み合わせた,流れ工程分析図を図表3.3.4に示す。設備対象の分析図は,製品の場合と同じであるから,本章では特別に説明することは省略する。

作成要領
符号 生起するイベントや作業員の行為を,つぎの5種類に分類する。

記録用紙

分析図は,無地の用紙または方眼紙に書く対象物が 2つ以上,人の場合は2人以上の場合,および工程系列や手続がいく通りもあるときは,方眼紙のほうが便利である(図表3.3.4)。
また単一物の分析には,あらかじめ符号が印刷された様式が,作成に便利である(図表331,332,および333)。
 分析のタイプ(製品とか人の区別),現在方法か新方法か,研究対象職場や部門名など,各種の要目や参考情 報が付記される。

分析図の書き方

作業員工程分析では,図表3.3.4のように,工程途中から別の材料の加わってくる。横線もなければ,保管の符号も書かないのが普通である。対物にも対人にも同じ符号を用いるが,付記する短い説明には,対人の場合の動詞は能動形を,対物の場合は受動形を使う。処理や行為に対する符号には,識別や参照のため,生起順に一貫番号をつけることがある(図表 3.3.4)。

この分析は,組立作業だけでなく,分解作業にも使われる.修理,化学,食品加工,あるいは食肉加工などの工場がそれである。分解または抽出処理で分離された材料は,その処理工程の符号の直下から,右へ引かれた横 線で示される。

 

記録方法

 まず分析研究の範囲,すなわち工程系列の起点,終点を決める。目的が現在の方法の分析にあるのであれば, 推定で書くのではなく,直接に現場を観察して作る。各ステップを記録していくときにも,同時に質問法を使って改善のヒントを求める。浮かんだアイデアや着想は,後で検討するために,とりあえず書きとめておく。

本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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