コラム・特集

2.10タスクを分類し境界を明確にするための基準

IEハンドブック
第2部 職務とジョブ・デザイン

第2章 職務設計

2.10タスクを分類し境界を明確にするための基準

組織の技術的特性と組織的特性の分析に従って,タスクは職務に分類され,そして職務間の結合のための準備がなされる.このことは,本質的に組織の分割である. そしてこの組織の分割は,技術的および組織的境界の明確化を必要とする。

この分割過程では,多くの基準が考慮されるべきである.すべての基準が最適化されるということはありそうにない.むしろ職務設計者は,トレードオフを扱わなければならない.タスクを職務とチームに分類し,境界を明確にする基準は,次のとおりである。

・それぞれのタスク群は,組織の意味ある単位―小会社もしくは識別可能な職業を構成する。
・職務あるいはチームは,安定した緩衝領域によって分離されている。
・それぞれの職務あるいはチームは,限定された,識別可能な,測定できるインプットとアウトプットを持っている。
・それぞれの職務あるいはチームは,生産,品質,保全,コスト ,無駄,エラー,欠勤,転職,相互訓練,技能修得,消費者の苦情,機械利用,故障といった,パフォーマンス評価の適切な単位を持っている。
・アウトプット状態についてのフィードバックとインプット状態についてのフィードフォワードが,タイムリーに利用できる。
・それぞれの職務あるいはチームは,仕掛り状態を測 定し統制するための資源を提供されている。
・短いフィードバックとフィードフォワードは,職務あるいはチーム境界内にバリアンス統制を分権化する。
・境界を交差してというよりは,むしろ境界内に共に分類されたタスクの間には相互依存がある。同じことが,共に連結された職務にもあてはまる。
・タスクは,相互の原因―結果の関係で分類されている。
・タスクは,共通の技能,知識あるいはデータベースで分類されている。
・職務は,相互訓練を促進するために,共に連結されている。
・職務は,経歴開発に関連した技能習得の機会を組み入れている。
・職務あるいはチームは,それぞれ集団タスクと個人 タスク,望ましいタスクと望ましくないタスク,そして単純なタスクと複雑なタスクをバランスして持っている。
・職務あるいはチームは,緊張を与える作業環境と快 適な作業環境をバランスして含んでいる。
・職務あるいはチームは,環境の変動に対して自己調節と適応をすることができる 1つのチームの作業場は,地理的にも時間的にも,あるいは地理的にか時間的にか互いに近くにある。
・チームは,対面の相互作用によって社会的関係を維持することができる。

本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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