コラム・特集

1.3 職務分析過程の諸局面

IEハンドブック
第2部 職務とジョブ・デザイン

第1章 職務と課業の分析法

1.3 職務分析過程の諸局面

職務関連情報の開発には,一般に2段階の過程がある。 第1段階は「情報源」(sourse)から情報を引き出すことを内容としている。職務在籍者の作業観察と面接,または質問紙を用いて職務在籍者に記入を求め,その情報をまとめて報告する,などの方法がとられる。または質問紙を用いて職務在籍者に記入を求め,その情報をまとめて報告する。などの方法がとられる。

第2段階は,情報を望ましい形の様式に整理し,提示することを内容としている。一般に行われている職務分析手続の場合には,この様式が共通的な職務記述書の形をとるのが一般的である。ある種の方法の場合には,この様式が,後で見本を示すように,コンピュータの打ち出しのかたちをとることもある。

職務分析計画の目的は,それが何であれ,その計画の具体的な局面での意思決定を行う際に,その基礎として役立つものでなければならない。

そうした決定の際には,情報のタイプと「仕上りの形」 (end product)として望ましい様式を考えることから出発し,しかる後にその目的の達成を確かなものにするために,初回分析手続を立案することにとりかかるべきである。初回のデータ収集の立案に当たっては,次の4項目の質問に答えていく必要がある。

1.どのようなタイプの情報を入手すべきか ?

2.どのような様式で情報を入手し,提示すべきか ?

3.どのような分析方法を採用するつもりか ?

4.どのような情報収集者(agent)を採用するつもりか?

この情報収集者には,通常,職務分析員,監督者,あるいは職務在籍者といった人間が当たる。しかし 特別の 場合,カメラなどのような装置になる場合もある。

職務分析の方法
職務関連情報を収集する方法は様々である。一番よく行われている方法は,面接と観察法とであり,この2つの方法を組み合わせて用いる場合が多い。

職務分析員が,2人以上の職務在籍者に対して同時に面接する,集団面接法(group interview)も時々採用される。

近年,多種多様な構造的職務分析質問紙法が開発されてきている。これらは通常,課業などの職務関連項目の列挙されたものであり,これに基づいて,職務在籍者の関与していることがあれば,各項目について指摘するよう,職務在籍者,監督者,または分析員に求める方式である。

時には,自 由質問紙法(open-ended questonaires) も 採用される 。これは,職務在籍者に自分たちの職務内容を記述することを求める方法である。

その他には,職務在籍者にどのような時間の使い方をしたかの記録をとらせる作業日誌法(Work diaries)がある。

 

各種の方法に関する考察

観察一面接法は,職務分析員が「情報収集者」の役割を果たす最も一般的な方法で,手腕作業タイプの職務に用いられるけれども,専 門・管理的職務の人に関しては , 自分自身で職務記述書を作成することが,かなリー般的なやり方となっている。しかしながら,次のことは付言しておくべきであろう。すなわち,近年,職務在籍者,分析員,または監督者が記入する構造的職務分析質問紙法の活用が増加してきていることである。

この章では,観察一面接法を代表的な内容とする。現在広く行われている職務分析手続と,構造的職務分析質問紙法について,とくに取り上げる。

本コラムは絶版となっている「IEハンドブック(サルベンティ編・日本能率協会訳・1986)」をアーカイブとして掲載するものです。このハンドブックの各章は多くの事例と理論を通して生産性向上に対するアイデアを提供するべく専門家によって執筆されています。基盤をなしているIEの考え方・原則はインダストリアル・エンジニアリングにかかわるすべてのひとに有用でしょう。

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